オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

内面重視…身体は?

身体、動きは、そのままエゴの現れだからこそ、大人として赤ちゃんの身体を取り戻す。

赤ちゃん。私たちはみんな赤ちゃんだった頃がありますね。 野生動物。野生動物と人間の赤ちゃん。身体的には同じ。 身体の作りは違うけれど、ただただ自然の法則に則って動きますよね。 ところが、今現時点での自分の動きはどうか?といえば、かなり不自然で…

広がれない身体 弾性のない身体

前回、身体の奥を伸ばせるかどうか?が重要というお話をしましたけれど、これは 身体を広げられるかどうか? ということでもあるんです。 広がられるかどうか?と言われても、ちょっとピンと来ないかもしれません。 多くの人が、なんとなくは広げられても、…

頑なな身体 〜自分の身体ですか?〜

身体の芯、奥深いところが動くかどうか? 非常に重要なポイントになるがゆえに、なかなか手強い。。。 今もあるのか分かりませんけれど、インナーマッスルを意識して動かしましょうみたいなもの、そういったものではどうにもならないから手強いんですけれど…

あなたは自分の音を聞いたことがありますか?

耳には聞こえない音があります。 難しいことを言っているのではないんですよ。 心の中で独り言のように喋る、声を出さずに本を読む、これ、耳には聞こえない声、音ですね。 で、人の動きを見ている時も、その人から実際に音は出ていなくても、無意識に音を感…

無理な自分がなぜ生じるか?

よく「本当の自分」とか「ありのままの自分」という言葉を耳にしますけれど、前回の記事を読んで下さった方の中には、ピンと来るものがあったかもしれません。 感じるという求心性の感覚と、その感じたことを実現する、運動に変換するという遠心性の感覚。 …

求心性の感覚・遠心性の感覚

身体の使い方は柔らかくても、絵を描かせると硬い感じであったり、 絵は上手いのに、字は下手だったり 文章を書かせると饒舌なのに、口下手だったり、 サッカーは上手いのに、ボールを投げるのは下手だったり、 足は速いのに、カナヅチで泳げなかったり、 一…

あらゆる人が本来演じているのだけど・・・

「ごっこ遊び」をしていましたか? アートマイムに限らず、演じるというのは、ごっこ遊び。 バレエやフィギュアスケート、日本舞踊なども演じる要素は強いかと思います。 一見、演じることとは無関係そうなスポーツでも、人によっては演じてると思うんです。…

身体をどう作るか?

ポーランドでの公演を終えて帰ってきましたが、 向こうのアクターを見たり、話を聞いたりして思ったことは、 向こうの人は基本、絵になる姿勢を容易に取ることが出来るということ。 そして、表現が弱い時に日本では気持ちを込めることで強めようとしがちだけ…

無線と有線 〜全身のつながり方〜

全身がつながって動けるかどうか? 身体の使い方として、とても重要なこと。 昔の私もそうでしたけれど、多くの人はつながっていなんです。 全身を動かすことと、つながって動けているのとでは、 全く違うことなんです。 このことを理解出来るのは、つながっ…

「体当たり・尻もち」文化

いきなりですが、日本は「体当たり・尻もち」文化なんだろうと思うんです ね。 どういうことかと言いますと、 基本、身体の使い方の話なんですけど、 攻撃の際に、相撲は体でどん!と当たりますでしょ? 空手などの突きも、ボクシングのようなパンチではなく…

動きの引き出し

「引き出しが多い」という言い方がありますよね。 話の引き出しが多いといったような。 何かアイデアを出す際にも、引き出しの多さが大事だと言われたりしますね。 これ、動きでも通じるところがあるのではないかと思うんです。 例えば、サッカーでは「アイ…

意識のありか 意識したことありますか?

写真を撮ってもらう時の意識のありか。 考えたことありますでしょうか? 私は、ありません(笑) そもそも、私は自分を見せたいとは思っていないので、 写真は、ただおとなしく撮られるようにしています。 (そういう意味では、意識のありかを意識しているわ…

表現力にまつわる身体開発

表現力を上げるために身体開発をすることは、重要ではあるのですが、 身体開発したからといって、表現力が上がるわけではないんです。 表現にまつわる身体的な技法は、身体能力も大事ではあるのですけど、 むしろ、その表現の内容をどう捉えているか?が重要…

ダンスを見せてしまっては、失敗??

踊ってしまうと、それはダンスになってしまう。 ですから、私たちの身体表現アートマイムでは、踊ることはないんです。 けれど、一般的な大きな括りでいきますと、 ダンスとされがち。 演劇という括りにはならない感じがあるんですよね。 で、一旦その括りの…

人は、重みのあるところに目が向く 後編

前回からの続きです。 (『人は、重みのあるところに目が向く 前編』) 重みのあるところに目が向くというのはどういうことか? 例えば、面と向かって話をしている人が、 こちらに目は向けているけれど、 見ていないなと思ったことはありませんか? これは、…

人は、重みのあるところに目が向く 前編

私はずっと「エネルギー」という言葉を使ってきていますけれど、 抽象的ですよね。 第一弾著書『筋力を超えた張力で動く』では 川の流れとその水量に喩えました。 最新版である『再創造する天性の動き』では「重さ」を使ってお話しました。 「気」と似ている…

止まっていられない人は、動けない!?

身体表現においては、動くことと同じか、それ以上に 止まっていられることが重要なんです。 「止まる」というよりも、「止まっていられる」です。 止まっていられない人は、動けません。 もちろん、生活が出来る出来ないという意味では動けるんですよ。 けれ…

イメージは頭の中。 実際とは、身体の出来事。

自分が動いている姿を鏡で見ることはあっても、 写真や映像で見る機会は少ないですよね? 私はアートマイムを学び始めたとき、 いつも映像で自分の演じる姿を撮って確認していたんですけど、 まぁ、なんとも残念で。。。 全く自分のイメージと違うんですよね…

身体感覚を深めたいのか? 動けるようになりたいのか?

身体感覚を深めたいのか? 動けるようになりたいのか? これは、似ているようでかなり違うように思います。 と言いますのは、 身体感覚を磨きませんと、動けるようにならないのですけど、 動けなくても、身体感覚は深められるからなんです。 実際、私のとこ…

本当に生きているか?

身体技法・操法の質を上げていくことと 身体表現力を磨いていくことは、 重なる部分もありますし、 そうで無い部分もありまして、 それは、言わずもがななんですけど、 身体表現力を磨くことと、 それを、実際の作品の中で活かすことと、 これも、意外にイコ…

体の奥から空間へ〜全身運動と発声

全身運動と言いますと、大きな動きをイメージされると思いますが、 声を出すというのは、全身運動なんです。 見た目には、ほぼ動きませんけど。 しかもですね、 「全身運動以上に全身運動」 と言える面があるんです。 それは、体の内側。 インナーマッスルと…

ムーブメントかどうか?

バレエ「ジゼル」の同じ場面。 こうして見比べますと、 それぞれの表現・演技の違いが鮮明に浮かび上がりますね。 www.youtube.com www.youtube.com www.youtube.com www.youtube.com 私は、それぞれどんな方たちかは知らないのですが、 おそらく、バレエ界…

体幹を使うと弱くなる??

力を強く出そうとして、体幹から動く人が多いですけれど、 むしろ力が逃げていくんですよね。 体幹とつながった動きであれば、大丈夫なんです。 けれど、 体幹を動かすことで力が出せると思うような動きですと、 ダメなんです。 何が違うのか? 前者の「体幹…

なぜ女優はイメージ出来ず、古武術家は出来たのか? 2

前回からの続きです。 なぜ、女優さんは古武術家の方の提案した 簡単なイメージをもとにした動きが出来なかったのか? むしろ、そのイメージは、 女優さんのほうこそ得意なのでは? と思われるものだったにも関わらず。 そしてまた、なぜ、 古武術家の方は、…

なぜ女優はイメージ出来ず、古武術家は出来たのか? 1

イメージと思考の違い を分かっているかどうか? これ、言葉だけですと、 分かるも何もないでしょ? 全然違うものじゃない? と思われる方、多いと思うんですけど、 だからこそ、厄介なんです。 いっとき流行った(今でも??) 「引き寄せの法則」みたいな …

意識面・精神面・感情面との付き合い方は、ゾーンに入ることにもつながる 〜 自転車に乗れない? 3〜

シリーズ「自転車に乗れない?」の最終回です。 これまでは、身体の使い方としてのお話でしたけれど、 意識面・精神面・感情面といったことでも 同じことが言えるんですんね。 ゾーンに入るということにもつながる 大事なお話です。 とは言いましても、 いき…

「目に見える動作が始まる前の動き」 に目を向ける

動き質を高めるための重要な要素に 「目に見える動作が始まる前の動き」 があるんですね。 大リーガーのイチロー選手で有名な 「初動負荷トレーニング」は もしかしたら、近い考え方かもしれません。 ただ、私のいうところの動きは あくまで 「目に見える動…

精神と物体をつなぐ~表現できる身体にするために

~表現のための身体をつくる~ どちらも身体を使うことに変わりはありませんから、 身体を動かすトレーニングは基本的に欠かせないと思うんですね。 (身体を使うという意味では、普通のお芝居でも、オペラでも 演劇的表現として身体を人前にさらすわけです…

内面重視での演技・・・身体はどこに? 4

さあ、『内面重視での演技・・・身体はどこに?』の最終回かな? 『内面重視での演技・・・身体はどこに? 1』 『内面重視での演技・・・身体はどこに? 2』 『内面重視での演技・・・身体はどこに? 3』 キャラクターと素の自分ということについて。 舞…

内面重視での演技・・・身体はどこに? 3

内面重視の演技を追求するあまり、身体が置き去りになってしまったというお話のつづきです。 (前回、前々回をまずご覧下さいね。) 『内面重視での演技・・・身体はどこに? 1』 『内面重視での演技・・・身体はどこに? 2』 そもそも不自然である「演技…