芸術、アート
私は度々、「西洋の身体・和の身体」といった形で、身体の使い方についてお話をしますけれど、これまたいつも言っているように、どちらかしかないということではなく、どちらの要素が強いか?デフォルト(標準状態・初期設定)か?ということなんです。 で、…
こんな質問を受けました。 「身体や意識の次元が変わった境目は、はっきり分かったんですか?」 私の答えは 「気がついていませんでした。」 前回の記事でお話しましたように、年老いて動けなくなっても表現できる身体を目指していたわけです。 また、演技に…
ゾーンに入る、フロー状態になる。 これは、なんらかの行動を瞑想状態で行なっていることだと、かねてよりお伝えしておりますけれど、 最近アートマイムを学び始めた人が、興味深い発言をしていまして、なるほど!と思ったんです。 この視点はなかったなぁと…
絵は足し算 何もないところに足していく 写真は引き算 余計なものが写らないように消していく と聞いたことがあります。 舞台上、何もないところ、身体ひとつで表現していくとは、絵のような感じですね。 足していく。 けれど、同時に、キャンバスは白くする…
伸びることが出来るかどうかは、非常に重要なんです。 ストレッチではありません。 以前にも、このお話はしましけれど、今回はちょっと違うお話。 動く際には、骨の感覚が大事なんですね。 骨感覚で動く必要はあるんですけど、伸びやかに動くには、筋肉が必…
アートや表現という行為には癒しの効果があります。 その癒し効果に対して、意識的か無意識かは人によると思うのですけど、真の癒しになるのか?それとも単なる慰めなのか? というところは大事なのではないかと思うんですね。 私のアートマイムのクラスには…
前回、身体の奥を伸ばせるかどうか?が重要というお話をしましたけれど、これは 身体を広げられるかどうか? ということでもあるんです。 広がられるかどうか?と言われても、ちょっとピンと来ないかもしれません。 多くの人が、なんとなくは広げられても、…
身体の芯、奥深いところが動くかどうか? 非常に重要なポイントになるがゆえに、なかなか手強い。。。 今もあるのか分かりませんけれど、インナーマッスルを意識して動かしましょうみたいなもの、そういったものではどうにもならないから手強いんですけれど…
表現といいますと、日常生活から離れた特別な行為のように思ってしまいますけど、私たちは日頃から常に表現しているんです。 家族といるときと、仕事関係の人といるときと、友達といるときと、それぞれ違う顔ですよね? それは表現。 ただ、表現しているとい…
ここのところ、身体の進化・深化が加速していまして、楽しくて仕方ないのですけど、そこには大切な二人の人の存在がありまして、今回はそのお話。 ひとりは前回の記事のバレエの先生、優子さんです。 直接習ったことはないのですが、ツイッター(現X)や記事…
歌は語るように 語り(セリフ)は歌うように 聞いたことありますか? 踊りとマイムの違いは、歌と語りの違いに似ています。 多くの人にとって、マイムより踊りへの関心が高いと思うんですけど、バレエ、日本舞踊はもちろん、フラやベリーダンスなども、演じ…
先日、久しぶりに屋外パフォーマンスを見てきまして、あらためて思うことがありました。 以前からお話をしていることではありますけれど、 世界観、美意識といったものがあるか?です。 どれだけビジュアル面を良く(人目をひく)しても、世界観がありません…
ゾーンに入る・・・ ちょっと神秘的な感じがしますよね。 この感覚を経験したことのある人が過去に何人か受講されているんですけど、こういった人はJIDAIメソッドの理解が早いです。 「あ、この感覚!」 と、ワークの中で気がつきます。 気がつくので、その…
自分の外への関心、内への関心。 外と言いましても、他者や社会という意味ではありませんけれど、 これ、どちらかに偏りがちです。 偏りはいくらかあるものですけれど、大き過ぎる人が多いようです。 それも、自分の外への関心に。 先日、SNSでこんな言葉を…
耳には聞こえない音があります。 難しいことを言っているのではないんですよ。 心の中で独り言のように喋る、声を出さずに本を読む、これ、耳には聞こえない声、音ですね。 で、人の動きを見ている時も、その人から実際に音は出ていなくても、無意識に音を感…
ソプラノの歌とアートマイム・・・それも歌はアカペラ。 人間の身体だけ。声だけでの表現と、動きだけでの表現。 歌とダンスの組み合わせはよくありますし、その際、一般的には伴奏として楽器が入りますね。 けれど、来月2日の公演では、本当に声だけ。 そ…
よく「本当の自分」とか「ありのままの自分」という言葉を耳にしますけれど、前回の記事を読んで下さった方の中には、ピンと来るものがあったかもしれません。 感じるという求心性の感覚と、その感じたことを実現する、運動に変換するという遠心性の感覚。 …
身体の使い方は柔らかくても、絵を描かせると硬い感じであったり、 絵は上手いのに、字は下手だったり 文章を書かせると饒舌なのに、口下手だったり、 サッカーは上手いのに、ボールを投げるのは下手だったり、 足は速いのに、カナヅチで泳げなかったり、 一…
バレエに限るわけではありませんが、踊りの腕の形や脚の使い方は色々と難しさがありますよね。 私が16年ほどやっていた日本舞踊もそうですけれど、 伝統的な踊りは特に、そういった形には厳しそうです。 けれど、実は本来難しいものではないんです。 もちろ…
バレエはバレエの身体にする必要があると言いますか、そうしませんと大変過ぎます。 バレエの身体として特に重要なのは、膝より下でして、ここを上手く働かせられませんと、色々と難しいことをする必要が出てきてしまうんです。 逆に言いますと、膝より下を…
「引き出しが多い」という言い方がありますよね。 話の引き出しが多いといったような。 何かアイデアを出す際にも、引き出しの多さが大事だと言われたりしますね。 これ、動きでも通じるところがあるのではないかと思うんです。 例えば、サッカーでは「アイ…
力を使わないで、人を倒せたり、パワーが出るといったタイプのものに傾倒する人の中で、 一定数、本当はそういうことをやらない方が良い人がいます。 むしろ、夢中で力を振り絞らざるを得ないようなことをした方が良い。 逆に、いつも交感神経優位なパワー大…
小説を読むことはあっても、創作する人は少ないですよね。 私も、小学5年の時に授業で一度だけお話を書いた、それだけです。 そんなお話を書くこととは縁遠い私でも、小説の書き方に関する とても面白いサイトを知りました。 そこでは語るに当たって 「場面…
映像と生の舞台、当然違うわけですけど、 私は自分のアートマイムは、映像に向かいないなぁと思っているんですね。 実は、少し前にパントマイムの人たちが何人か、 それぞれソロ作品を上演するという公演に出演した際、 映像配信があったんです。 私はそのこ…
表現力を上げるために身体開発をすることは、重要ではあるのですが、 身体開発したからといって、表現力が上がるわけではないんです。 表現にまつわる身体的な技法は、身体能力も大事ではあるのですけど、 むしろ、その表現の内容をどう捉えているか?が重要…
表現力を上げるために身体開発をすることは、重要ではあるのですが、 身体開発したからといって、表現力が上がるわけではないんです。 表現にまつわる身体的な技法は、身体能力も大事ではあるのですけど、 むしろ、その表現の内容をどう捉えているか?が重要…
踊ってしまうと、それはダンスになってしまう。 ですから、私たちの身体表現アートマイムでは、踊ることはないんです。 けれど、一般的な大きな括りでいきますと、 ダンスとされがち。 演劇という括りにはならない感じがあるんですよね。 で、一旦その括りの…
前回からの続きです。 (『人は、重みのあるところに目が向く 前編』) 重みのあるところに目が向くというのはどういうことか? 例えば、面と向かって話をしている人が、 こちらに目は向けているけれど、 見ていないなと思ったことはありませんか? これは、…
呼吸が大事とはよく言われます。 けれど、どうするのが大事にすることなのか? 意外に難しかったりするんですよね。 呼吸、大きく吸って大きく吐けばいいのでしょうか? 仮にそうだとしましても、 いつでも大きくなんて、出来ませんよね? エクササイズのよ…
私はずっと「エネルギー」という言葉を使ってきていますけれど、 抽象的ですよね。 第一弾著書『筋力を超えた張力で動く』では 川の流れとその水量に喩えました。 最新版である『再創造する天性の動き』では「重さ」を使ってお話しました。 「気」と似ている…