表現
私は度々、「西洋の身体・和の身体」といった形で、身体の使い方についてお話をしますけれど、これまたいつも言っているように、どちらかしかないということではなく、どちらの要素が強いか?デフォルト(標準状態・初期設定)か?ということなんです。 で、…
今回は、【隔膜理論】のお話。 「かくまくりろん」と読みます。 身体の使い方をよくする上で、非常に重要なものになります。 ただ、私が言い出したので、調べても何も出てこないですよ(笑) 私がこれまでずっと、 「透き間にエネルギーが通る」「張力が重要…
こんな質問を受けました。 「身体や意識の次元が変わった境目は、はっきり分かったんですか?」 私の答えは 「気がついていませんでした。」 前回の記事でお話しましたように、年老いて動けなくなっても表現できる身体を目指していたわけです。 また、演技に…
ゾーンに入る、フロー状態になる。 これは、なんらかの行動を瞑想状態で行なっていることだと、かねてよりお伝えしておりますけれど、 最近アートマイムを学び始めた人が、興味深い発言をしていまして、なるほど!と思ったんです。 この視点はなかったなぁと…
絵は足し算 何もないところに足していく 写真は引き算 余計なものが写らないように消していく と聞いたことがあります。 舞台上、何もないところ、身体ひとつで表現していくとは、絵のような感じですね。 足していく。 けれど、同時に、キャンバスは白くする…
一見、黒に見える色も、実はたくさんの種類の色が混じっていると、頭のどこかで分かっていると、 そのその黒の中から赤色を取り出したり、青色を取り出したり出来る。 もし、黒としてしか見ていないと、ただの黒でしかない。 抽象度の高い、それ自体で完成さ…
伸びることが出来るかどうかは、非常に重要なんです。 ストレッチではありません。 以前にも、このお話はしましけれど、今回はちょっと違うお話。 動く際には、骨の感覚が大事なんですね。 骨感覚で動く必要はあるんですけど、伸びやかに動くには、筋肉が必…
今日、海外のコンサート中継を見ていましたら、バックダンサーで気になったことがありました。 非常に面白いといいますか、重要なことを改めて考えさせてくれたんです。 4人の女性バックダンサーの中にひとり、日本人と思われる人がいたんです。 他の3人は中…
アートや表現という行為には癒しの効果があります。 その癒し効果に対して、意識的か無意識かは人によると思うのですけど、真の癒しになるのか?それとも単なる慰めなのか? というところは大事なのではないかと思うんですね。 私のアートマイムのクラスには…
ある種の質問、これまでに何度かされたことがあって、その度に、おそらく相手が望む答えにはならないだろうなぁと思うことがあるんですよね。 どんな類いの質問かと言いますと、 「〇〇な人たちを相手にするなら、どんな指導をしますか?」 「私の・この人の…
お腹から声を出す。腹式呼吸で発声する。 歌や芝居、あるいは会議なども?非日常的な場面では、大事なことかと思います。 先日の「声から身体をつくる」クラスで、参加者のひとりが 「お腹から声を出すって、お腹から出すのではなくて、お腹を使うってことだ…
前回のお話の続き。 日本語は子音と母音がくっついていますよね。 例えば、「か」は「k・a」ではない。 英語などは子音と母音が分かれているので、例えば、「thanks」といったように子音が続く(th、nks)ことが普通にあるわけです。 で、この手の発音が日本…
オペラなど西洋的な発声と、能の謡など和の発声。 明らかに大きな違いを感じますよね。 ところで、 和の発声は、喉を締め上げる? でも腹から? 唸ってる・・・ 西洋の発声は、開放的で明るい感じ。頭声・胸声? 腹からではない? 和の発声は、喉声という言…
前回、身体の奥を伸ばせるかどうか?が重要というお話をしましたけれど、これは 身体を広げられるかどうか? ということでもあるんです。 広がられるかどうか?と言われても、ちょっとピンと来ないかもしれません。 多くの人が、なんとなくは広げられても、…
身体の芯、奥深いところが動くかどうか? 非常に重要なポイントになるがゆえに、なかなか手強い。。。 今もあるのか分かりませんけれど、インナーマッスルを意識して動かしましょうみたいなもの、そういったものではどうにもならないから手強いんですけれど…
表現といいますと、日常生活から離れた特別な行為のように思ってしまいますけど、私たちは日頃から常に表現しているんです。 家族といるときと、仕事関係の人といるときと、友達といるときと、それぞれ違う顔ですよね? それは表現。 ただ、表現しているとい…
ここのところ、身体の進化・深化が加速していまして、楽しくて仕方ないのですけど、そこには大切な二人の人の存在がありまして、今回はそのお話。 ひとりは前回の記事のバレエの先生、優子さんです。 直接習ったことはないのですが、ツイッター(現X)や記事…
歌は語るように 語り(セリフ)は歌うように 聞いたことありますか? 踊りとマイムの違いは、歌と語りの違いに似ています。 多くの人にとって、マイムより踊りへの関心が高いと思うんですけど、バレエ、日本舞踊はもちろん、フラやベリーダンスなども、演じ…
手・指は自意識と密接な関係がありますね。 写真を撮られる際、多くの人が昔であればピースサインに代表されるような、何かしら手・指のポーズを作りますでしょ? 何もしないと手持ちぶさたになってしまうんだと思うんです。 あるいは、踊りの世界。バレエや…
先日、久しぶりに屋外パフォーマンスを見てきまして、あらためて思うことがありました。 以前からお話をしていることではありますけれど、 世界観、美意識といったものがあるか?です。 どれだけビジュアル面を良く(人目をひく)しても、世界観がありません…
ゾーンに入る・・・ ちょっと神秘的な感じがしますよね。 この感覚を経験したことのある人が過去に何人か受講されているんですけど、こういった人はJIDAIメソッドの理解が早いです。 「あ、この感覚!」 と、ワークの中で気がつきます。 気がつくので、その…
少し前の記事で、 Aさんの「これは想像を超えた感覚で、何らかの方法で思考と感覚の繋がりを打開できないと、簡単にはたどり着けないと思いました。」 というお話を取り上げました。 (こちら) その際、「これは試行錯誤によるエネルギーが凝縮していき爆発…
前回のお話の続きです。 私もご多聞に漏れず、多くの日本人と同じように正確好きです。 それは良い意味に働きますと、先生の教えや動きを自分勝手に解釈せずに、ただひたすら丸ごと受け入れるということになります。 「守破離」の「守」の能力になるというこ…
「カッコイイ!」踊り。 「スゴい!」踊り。 今日は、この違いの大きさと、間にある壁(溝?)を感じてしまいました。 これは、踊りに限らず、運動系のことには全て通じることだと思いますし、表現系でも通じることだと思うんです。 ですから、かなり多くの…
「これは想像を超えた感覚で、何らかの方法で思考と感覚の繋がりを打開できないと、簡単にはたどり着けないと思いました。」 という内容のメールをもらいました。 あまりに、重要なことが書かれていたので、メール主の許可を得て、抜粋してお伝えしますね。 …
自分の外への関心、内への関心。 外と言いましても、他者や社会という意味ではありませんけれど、 これ、どちらかに偏りがちです。 偏りはいくらかあるものですけれど、大き過ぎる人が多いようです。 それも、自分の外への関心に。 先日、SNSでこんな言葉を…
耳には聞こえない音があります。 難しいことを言っているのではないんですよ。 心の中で独り言のように喋る、声を出さずに本を読む、これ、耳には聞こえない声、音ですね。 で、人の動きを見ている時も、その人から実際に音は出ていなくても、無意識に音を感…
ソプラノの歌とアートマイム・・・それも歌はアカペラ。 人間の身体だけ。声だけでの表現と、動きだけでの表現。 歌とダンスの組み合わせはよくありますし、その際、一般的には伴奏として楽器が入りますね。 けれど、来月2日の公演では、本当に声だけ。 そ…
よく「本当の自分」とか「ありのままの自分」という言葉を耳にしますけれど、前回の記事を読んで下さった方の中には、ピンと来るものがあったかもしれません。 感じるという求心性の感覚と、その感じたことを実現する、運動に変換するという遠心性の感覚。 …
身体の使い方は柔らかくても、絵を描かせると硬い感じであったり、 絵は上手いのに、字は下手だったり 文章を書かせると饒舌なのに、口下手だったり、 サッカーは上手いのに、ボールを投げるのは下手だったり、 足は速いのに、カナヅチで泳げなかったり、 一…