動作を学ぶ際、
指導者の真似をするかどうか?
なかなか、難しい問題です。
下手に真似をしますと、偽物になってしまいます。
けれど、全く真似しようとしないのも、問題だと思うんです。
これは、「型」を学ぶときでも、同じです。
型の場合は、真似ると言いますか、そっくりそのままやるのが当たり前ですよね。
ところが、個人を重視して、型を軽視する考えがあるわけです。
指導者の真似をしない感じですね。
指導の際の説明を理解するための参考にするだけといったところでしょうか?
私は、基本的に真似すべきだと思っています。
けれど、同時にすべきことがある。
それは・・・
自分の身体の構造に則った、エネルギーの通し方を見つけること。
つまり、教わっている場では、徹底した真似。
そして、
自主稽古で、その真似が意味する指導者の動作の中に、
自分の動作を見つけていくんです。
その自分の動作とは、
大抵の場合、これまでの自分の動作ではなく、
新しい身体感覚を伴ったもののはずなんですね。
そういう意味では、新しい自分の動作を見つけていく感じです。
型でも同じですね。
型によって、質の高い動作を身につけて、新しい自分を生み出すことが重要。
形が出来るようになることではありませんね。
冒頭で、指導者を下手に真似、と言いましたのは、
この形だけ身に付けてしまうことを意味しているわけです。
形が整いますと、なんだかそれっぽくなりますから、
周りからも評価されることがあり、
そこで止まってしまいかねないんですよね。
あくまで偽物として。
どうしても、この形のところで止まってしいやすいので、
真似や型が悪く言われるのでしょうね。
けれど、真似や型を通してでありませんと、
なかなか新しい自分の動作は生み出せないと思うんです。
本質を掴みたいと思うのならば、
しっかりと指導者を見て、真似する。
私はそう思います。
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