オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

転んで、目覚める脚?!

転ばないようにすることはあっても、

積極的に転ぶということは

一般的にはやりませんね。

 

先日、ワークショップとしましては

初の試みとして「転ぶワーク」を行ないました。

 

 

 

そうしましたら、参加者の方が、

 

「歩きの感覚が、すごく変わりますね!」と。

 

 

これは、私は全く想定していなかったので、

思いがけない感想だったんですけど、

 

“転ぶ”という、“歩く”から見ると、

真逆の行為、避けるべき行為を、

積極的に行なうことが、

むしろ、“歩く”を良くするとは、

面白いですよね。

 

 

もちろん、転ぶといいましても、安全に転ぶわけです。

マットを敷いて、ということではなく、

一見、足首を捻挫しそうな動きを、上手に利用して、

転ぶといいますか、倒れるといいますか、

そんな動作です。

 

特別な運動神経がないと出来ないような

難しいものではないんですよ。

 

 

 

ただ、この動作を初めて見た参加者の方々は

 

「???」

 

「え?何がどうなったの??」

 

と、狐につままれたような感じにはなっていました。

 

動きが速いということではなく、

頭(理解)が追いつかないんですね。

 

 

それでも、やっていくと、意外に出来てしまうもの。

 

といいますのは、

身体の構造と、重力を素直に利用しているだけだから。

 

 

 

そして、この「素直に利用」が、

冒頭の感想「歩きの感覚が、すごく変わりますね!」に

繋がるんです。

 

 

身体の構造と、重力を素直に利用するために、

最も重要なことは、

脚の力みを減らすことと、

脚のセンサーの感度高くすることなんですね。

 

 

歩く際、無意識に脚を力ませ、感度を鈍らせているところに、

この目覚めた脚になってしまうわけですから、

歩きの感覚が変わるのは、当然といえば当然ということですね。

 

 

こうして、文字にしてしまいますと、

なんだか難しいことにトライしている印象になってしまいますけど、

ワークショップ参加の皆さんは、

 

「楽しい、楽しい!」

 

とおっしゃっていました。

 

 

転ぶって、楽しいんです(笑)

 

 

 

コントロールを失って転ぶのは危険ですけど、

コントロールし過ぎては、転べません。

 

コントロールすることと、

コントロールから外れること、

その狭間で動くことこそが、

自然で流れのある動作なんでしょうね。

 

転ぶに限らず、あらゆる動作において。

 

そんな流れに乗ることは、楽しいに決まっている!

 

 

 

逆に言いますと、

この流れに乗れない状態が、

良くない動きということになります。

 

ですから、身体の使い方を良くしようとするあまり、

コントロールから外れることを取り入れていませんと、

むしろ、不自然な動作になっていってしまうんです。

 

たかが転ぶ、されど転ぶ。

 

ですね。

 

 

 

 

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