オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

本当に生きているか?

身体技法・操法の質を上げていくことと

身体表現力を磨いていくことは、

重なる部分もありますし、

そうで無い部分もありまして、

 

それは、言わずもがななんですけど、

 

身体表現力を磨くことと、

それを、実際の作品の中で活かすことと、

これも、意外にイコールでは無いんですよね。

 

 

簡単に言いますと、

稽古で磨く表現力は、どうしても

一般論として表現にとどまってしまいます。

 

一方、実際の作品の中で求められるのは、

 

その作品の世界の中で、本当に生きているか?

 

なんですね。

 

 

そこで、必要になりますのが、

 

作品に対する理解の深さ

 

なんです。

 

 

普段の稽古では、たとえエチュード

短いストーリーを演じるといった場合でも、

そこまで深い理解の下でとは、なれないんです。

 

身体演技ですから、

身体の使い方や見せ方、エネルギーの流し方、

間(ま)や呼吸の仕方といったことに

丁寧に取り組み感じになります。

 

これが、実際の作品の中で、

たとえ稽古と同じ場面があったとしましても、

その稽古のままでは、

どうしても足りないんですね。

 

 

それは、やはり作品全体の空気感、

つまり、どんな世界を生み出すために

その場面があるのか?といったものに対して

どれだけの説得力を持った演技が出来るか?

になってくるからなんです。

 

 

このことを、人によっては、

 

丁寧に作ってきた、練習してきたものを壊す

 

という言い方をするのかもしれません。

 

 

(私は「壊す」という言い方は、良いとは思わないのですが・・・)

 

 

で、この「作品の世界の中で、本当に生きているか?」は

普段の稽古では、なかなか難しいこともあり、

表現を学んでいる人には、

年に3回ほどのペースで、作品を発表してもらうようにしているんです。

 

 

もちろん、作品の作り方を学ぶというのが、

一番大きな要素ではあるのですが、

自分で作る世界ですから、「その中で本当に生きる」ことは

実現しやすいはず。

 

けれど、言うは易し行なうは難しで、

それは、

自分が作り出す世界が、実はどんな世界なのか?

ということが、意外に理解が浅かったりするんですね。

 

 

そうしますと、作品の中での表現力に問題があったとき、

「壊す」ということが出来ていないのか?

それとも、

作品に対する理解不足なのか?

そこは見ているだけでは、分からないんですよね。

 

 

そんな作品発表会では毎回、

私からの講評があるんですけど、

良い悪いということの評価は基本的にはしないんですね。

 

 

何をしようとして、どうやっていたのか?

どう作っていったのか?

実際にやってみて、どう感じたか?

なぜ、その選択をしたのか?

 

 

といったことの、質問タイムです。

 

もちろん、アドバイスもするんですけど、

本人がいかに気がつくか?

そして、どうしたいか?

です。

 

 

自分の作品に対する理解力と

作品の中でその人物として生きる表現力。

 

どこまで深められるか?

 

 

身体技法・操法の質を上げるだけでは

決して分からない世界。

 

アートマイムに関わる面白さですね。

 

 

 

 

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