小説を読むことはあっても、創作する人は少ないですよね。
私も、小学5年の時に授業で一度だけお話を書いた、それだけです。
そんなお話を書くこととは縁遠い私でも、小説の書き方に関する
とても面白いサイトを知りました。
そこでは語るに当たって
「場面」「説明」「描写」
この3つが大事だと。
きちんとしたことは、こちらをお読み下さいね。
↓ ↓
『物語は作れたがどんな文章で小説にしたらいいか分からない人のための覚書』
私なりにこの3つを説明しますと、こんな感じです。
「場面」とは、会話をメインとし、臨場感を出しながら、物語を進めるもの
「説明」とは、時間や空間を超えて俯瞰的に物語を進めるもの
「描写」とは、映像的なものを感覚・情緒に訴えるようにし、物語世界を（読者にとっての）自分事にさせるもの
これ、なぜ面白いと思ったかと言いますと、
マイム作品でも、ここを意識して作ることが重要だからなんです。
マイム作品といいますのは、
言葉がなく無言の演技だけの舞台作品なんですけど、
基本、小道具も大道具も何もない、まっさらなところで、
身ひとつで行うんですね。
そうしますと、一般的には単なる無言劇になり、その上、
場面変換や時間の経過などが、
物理的な制約がなく自由度が高いがために
自由にと言いますか、自分勝手に行なってしまいがちなんですね。
単なる無言劇になったマイムは、徐々に何をしているのか？
分からなくなってしまいやすいんです。
本来、臨場感を持って物語を進める「場面」の役割が、
その役目を果たせなくなっているわけです。
そして、そんなただでさえ物語についていけなくなったところで、
場面変換や時間の経過などを自分の思い・感覚だけで行われてしまいますと、
つまり、「説明」に気を使っていないがために、
さらに観る者を混乱させるんですね。
で、最後に「描写」。
これは、おそらくダンスの世界は「描写」が多いのかな？と感じるんですけど、
まぁそれは置いておきまして、
マイム作品では、あまり「描写」がないように感じるんですね。
仮に、「描写」しようとしても、ジェスチャーでの説明的な動作になってしまう。
とマイム作品にありがちなことをお話しましたが、逆に言いますと、
この「場面」「説明」「描写」の３つを意識的に使えますと、
魅力的なマイム作品になると思うのです。
最後にあげた「描写」ですが、これはどこか踊り的になるので、
「場面」をしっかりと伝えておくことで、
踊りになってしまわずに、「場面」とつながり説明的ではない
感覚・情緒に訴えるシーンとして、
物語を深く豊かなものにしてくれます。
「場面」だけでは奥行きに欠けがち。
「描写」だけでは、物語に入っていけない。
この2つが連なって回ることで、物語世界が深まるということですね。
そこに「説明」。
マイム作品の場合、必ずしも必要ないかもしれませんけれど、
時間や空間を上手に飛び越えるように進ませたり、あるいは再び戻ってくるといったことを
構成や演技の工夫によって出来ますと、
私のよく言う（かな？）
「時間や空間が歪んだ感じ」
を、観る人が体感することになるんですね。
こうして、「場面」「説明」「描写」の3つが、
噛み合った歯車のように回転してくれること、
小説という言葉の世界でなく、言葉を使わない世界でも、
大事に出来ると、違ってくると思います。
マイム作品の創作をする人は、ほぼいないと思いますけど、
観る際に、こんな視点があると、また面白さが増すかと思います。
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●第２章 敏捷になる！ 股関節の抜き
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次回アートマイム公演 3月27日
