力を使わないで、人を倒せたり、パワーが出るといったタイプのものに傾倒する人の中で、
一定数、本当はそういうことをやらない方が良い人がいます。
むしろ、夢中で力を振り絞らざるを得ないようなことをした方が良い。
逆に、いつも交感神経優位なパワー大好きタイプの人は、
力を使わないで人を倒せたり、といったものをやった方が良い。
また、瞑想も、冒頭のタイプの人はハマると言いますか、
瞑想が何かを解決してくれると思いがちなのですが、
やはり、しない方が良い。
とにかく、夢中で力を振り絞らざるを得ないようなことをした方が良い。
そして、逆に、いつも交感神経優位なパワー大好きタイプの人は、
瞑想をした方が良い。
と、私は思うんですよね。
人はどうしても、
自分の状態と同じ方向性を持ったものに興味がいってしまいます。
身体表現でも、型にはまりたくない、自分の内側から溢れてくるものを自由に、
というタイプの人こそ、
一度、きちんと伝統的な型のあるものを学ぶと良いと思いますし、
逆に、型がしっかり決まっているものでないと、という人は、
即興性の高い、思うままにみたいなことを、
一定期間トライした方が良いと思うんです。
自分の状態と同じ方向性を持ったものは、自分を気持ち良くさせてくれるんですよね。
反対のものは、不安や恐れを生み出します。
自己否定感も出てきやすい。
けれど、実は必要なもののような気がするんです。
良薬口に苦し
みたいなものでしょうか?
実は、私、日本舞踊を学び始めて数年した頃、
やめようと思ったことがあるんです。
自分から必要だと思って始めたにも関わらず、
何となくもういいかな?と思ったんですよね。
で、先生にその旨伝えたんですけど、
諭されたという感じではないんですけど、
もう少し続けてみるか、という気持ちになり、
結局16年くらい続けたんです。
いやぁ、続けてよかった!と今は心の底から思います。
アートマイムには型がありません。
(全くないわけではありませんけど)
非常に自由度の高い身体表現なものですから、
全く真逆の日本舞踊を、ここまで学んでいなかったら、
今の表現力はなかったと思うんです。
お話、最初に戻りまして、
私のクラスでは、瞑想度合いの強いものをやる時もあれば、
強いパンチを打つ練習をしたりもするんですね。
型と自由度のところは、塩梅が難しいのですけど、
出来るだけ、両者を組み入れているつもりです。
人によって、得意な方面、やっていて楽しいものと、
どうにも難しく、場合によっては私には必要ないんだけどなぁ
ということがあると思うんです。
けれど、変な言い方ですけど、自分のペースでやるのではなく、
言われたことに全力で向き合っていると、
やはり、あるとき、グン!と伸びるんですよね。
自分の状態と同じ方向性を持ったものを大事にしつつ、
逆のものに向き合ってみる。
そんな時機が来たら、逃さずに。
新著 9/30発売!
●第1章 バネを利かせる! 地面反力
●第2章 敏捷になる! 股関節の抜き
●第3章 腕に螺旋エネルギーを通す!
●第4章 脚に螺旋エネルギーを通す!
●第5章 触れ方の質を上げる!
●第6章 想いを伝える、届ける!
●第7章 日常生活で動きの質を上げる!
次回アートマイム公演 3月27日