オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

身体一般

良い動きとされる “手応えのない動き” をどうやって身につけるか?

良い動きになっているときは手応えがない。 武道系のものではよく耳にする言葉ですね。 相手を押すでも投げるでも、上手くいっているときほど、手応えがない。 自分は何もしていないのに、相手が勝手に跳んでいってしまうみたいな感じです。 では、これ、指…

ストレッチすると伸ばせなくなる?

いわゆるストレッチ、やったことのない人はいないのでは?というくらいポピュラーですよね。 筋トレとセットになっている感じもあります。 スポーツやダンスには欠かせないでしょうし、運動が苦手、けれど体を動かさなければ、という人にも、ストレッチは推…

身体、動きは、そのままエゴの現れだからこそ、大人として赤ちゃんの身体を取り戻す。

赤ちゃん。私たちはみんな赤ちゃんだった頃がありますね。 野生動物。野生動物と人間の赤ちゃん。身体的には同じ。 身体の作りは違うけれど、ただただ自然の法則に則って動きますよね。 ところが、今現時点での自分の動きはどうか?といえば、かなり不自然で…

実験体験記 どんな身体に?

「私の身体がどんな反応をするか実験してみたい」とのお誘いを受けて、あるワーク(?)を受けてきました。 誘ってくださったのは、以前紹介した、私が信頼を置くバレエの先生をされている方。優子さんです。 優子さんが、色々な道具を使って、身体を機能(バ…

困った質問

ある種の質問、これまでに何度かされたことがあって、その度に、おそらく相手が望む答えにはならないだろうなぁと思うことがあるんですよね。 どんな類いの質問かと言いますと、 「〇〇な人たちを相手にするなら、どんな指導をしますか?」 「私の・この人の…

お腹から声を出す? 〜西洋の発声 和の発声 3〜

お腹から声を出す。腹式呼吸で発声する。 歌や芝居、あるいは会議なども?非日常的な場面では、大事なことかと思います。 先日の「声から身体をつくる」クラスで、参加者のひとりが 「お腹から声を出すって、お腹から出すのではなくて、お腹を使うってことだ…

西洋の発声 和の発声 2

前回のお話の続き。 日本語は子音と母音がくっついていますよね。 例えば、「か」は「k・a」ではない。 英語などは子音と母音が分かれているので、例えば、「thanks」といったように子音が続く(th、nks)ことが普通にあるわけです。 で、この手の発音が日本…

子音を響かせる!?和の発声 〜西洋の発声 和の発声 1〜

オペラなど西洋的な発声と、能の謡など和の発声。 明らかに大きな違いを感じますよね。 ところで、 和の発声は、喉を締め上げる? でも腹から? 唸ってる・・・ 西洋の発声は、開放的で明るい感じ。頭声・胸声? 腹からではない? 和の発声は、喉声という言…

広がれない身体 弾性のない身体

前回、身体の奥を伸ばせるかどうか?が重要というお話をしましたけれど、これは 身体を広げられるかどうか? ということでもあるんです。 広がられるかどうか?と言われても、ちょっとピンと来ないかもしれません。 多くの人が、なんとなくは広げられても、…

頑なな身体 〜自分の身体ですか?〜

身体の芯、奥深いところが動くかどうか? 非常に重要なポイントになるがゆえに、なかなか手強い。。。 今もあるのか分かりませんけれど、インナーマッスルを意識して動かしましょうみたいなもの、そういったものではどうにもならないから手強いんですけれど…

今を捉えていますか? 〜関節のあそび〜

動く際に、何が重要か? ここを押さえておくかどうかで、日頃のトレーニングやエクササイズの意味が随分と変わってきてしまいます。 多くの人がストレッチや筋トレ、それに似たものをしてしまいますけれど、何を意識して取り組んでいますか? 重要なのは、「…

歩き方 和と西洋

歩き方については、多くの人が色々と言及していますけれど、私たち日本人の歩き方はカッコ悪いとはよく言われます。 そのため、良い歩き方として、背筋を伸ばしてなどなどあるわけですけど、そういった形を整えたり、あるいは視線や歩幅などをどうかしたりと…

大切なふたり 新たな理論へ

ここのところ、身体の進化・深化が加速していまして、楽しくて仕方ないのですけど、そこには大切な二人の人の存在がありまして、今回はそのお話。 ひとりは前回の記事のバレエの先生、優子さんです。 直接習ったことはないのですが、ツイッター(現X)や記事…

手・指と自意識

手・指は自意識と密接な関係がありますね。 写真を撮られる際、多くの人が昔であればピースサインに代表されるような、何かしら手・指のポーズを作りますでしょ? 何もしないと手持ちぶさたになってしまうんだと思うんです。 あるいは、踊りの世界。バレエや…

壁を乗り越えた、きっかけとは?

少し前の記事で、 Aさんの「これは想像を超えた感覚で、何らかの方法で思考と感覚の繋がりを打開できないと、簡単にはたどり着けないと思いました。」 というお話を取り上げました。 (こちら) その際、「これは試行錯誤によるエネルギーが凝縮していき爆発…

正確好きであっても 〜見えるところ/見えないところ〜

前回のお話の続きです。 私もご多聞に漏れず、多くの日本人と同じように正確好きです。 それは良い意味に働きますと、先生の教えや動きを自分勝手に解釈せずに、ただひたすら丸ごと受け入れるということになります。 「守破離」の「守」の能力になるというこ…

「カッコイイ!」踊りと「スゴい!」踊りの間にある壁

「カッコイイ!」踊り。 「スゴい!」踊り。 今日は、この違いの大きさと、間にある壁(溝?)を感じてしまいました。 これは、踊りに限らず、運動系のことには全て通じることだと思いますし、表現系でも通じることだと思うんです。 ですから、かなり多くの…

これまでの思考と感覚の繋がりを打開する

「これは想像を超えた感覚で、何らかの方法で思考と感覚の繋がりを打開できないと、簡単にはたどり着けないと思いました。」 という内容のメールをもらいました。 あまりに、重要なことが書かれていたので、メール主の許可を得て、抜粋してお伝えしますね。 …

伸び代、どれくらいかの判定?

自分の外への関心、内への関心。 外と言いましても、他者や社会という意味ではありませんけれど、 これ、どちらかに偏りがちです。 偏りはいくらかあるものですけれど、大き過ぎる人が多いようです。 それも、自分の外への関心に。 先日、SNSでこんな言葉を…

関節を押し付け合っていませんか?

力を抜くことと、力を入れることは、ある意味、同じことなんです。 抜くことが苦手な人は、実は入れることも苦手だったりします。 入れているつもりで、単に関節を押し付け合っているだけということもあります。 大雑把に言いますと、それも力みになるのです…

あなたは自分の音を聞いたことがありますか?

耳には聞こえない音があります。 難しいことを言っているのではないんですよ。 心の中で独り言のように喋る、声を出さずに本を読む、これ、耳には聞こえない声、音ですね。 で、人の動きを見ている時も、その人から実際に音は出ていなくても、無意識に音を感…

小指意識の身体、その功罪。

手にしまても足にしまても、小指の重要性が取り上げられることは多いですけど、 お聞きになったことはありますか? ゴルフや剣道では、当たり前のように小指で握れと言われます。 足も小指が機能していませんと、地面を掴む力が弱くなり安定しなくなります。…

求心性の感覚・遠心性の感覚

身体の使い方は柔らかくても、絵を描かせると硬い感じであったり、 絵は上手いのに、字は下手だったり 文章を書かせると饒舌なのに、口下手だったり、 サッカーは上手いのに、ボールを投げるのは下手だったり、 足は速いのに、カナヅチで泳げなかったり、 一…

ドローイン(お腹を引っ込める)がなぜ良くないのか?

「お腹を引っ込めましょう」とは良く耳にすると思うんですけど、 これ、本当に注意が必要。 ドローインという言葉をご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、私は以前からオススメしていません。 (この言葉が何を指すのか? 指導者、受け手によって違いが…

踏み続けられなければ、踏めない。

「踏む」という動作は、意外に難しいんです。 例えば、走るという行為、ランナーの方でしたら、腹圧で踏むといったことを聞いたことがあるかもしれません。 (実際には、腹圧を高めたら踏めるというわけではなく、腹圧が高まるということ。) 一般的には、踏…

基礎は他人のもの。 土台は自分のもの。

基礎と土台、同じようですけど、何か違いますよね? 基礎練習とは言いましても、土台練習とは言いませんものね。 少し前にSNSでこんな言葉を上げました。 「土台となるものを自分で見つけられるか? 基礎からスタートしても、その先で土台を見つけられなけれ…

教室での良い感覚を、どう再現するか?

習得のスピードには個人差があるわけですけど、センスの有る無しや、やる気というよりも、何か別の問題もあるのではないかと思いを巡らせてみました。 教室では上手く出来たことが、必ずしも家に帰ってからも上手く出来るわけではありませんよね? 多くの方…

押すって、どこで押す?

押すという動作、シンプルな動作ですけど、どこが主体的に働くか? は意外に盲点だと思うんです。 壁を押してみましょう。 手で押しましたか? それとも足で押しましたか? ?? 何を言っているの?? ですよね(笑) はい、もちろん、壁は手で押すんですけ…

続)伝統的な踊りは、難しい形を覚えていくものではなく、自然な動きで踊れるようになっている。

バレエに限るわけではありませんが、踊りの腕の形や脚の使い方は色々と難しさがありますよね。 私が16年ほどやっていた日本舞踊もそうですけれど、 伝統的な踊りは特に、そういった形には厳しそうです。 けれど、実は本来難しいものではないんです。 もちろ…

基礎は最初に取り組むようなものではない

身体の使い方を丁寧にすることが大事とはいえ、その大元には 好きなことを好きなようにやる! ということが重要だと思うんです。 絵を描きたかったら、とにもかくにも描けばいいし、 歌いたかったら歌えばいい。 そんな感じですね。 これは、基礎練習といっ…