ゴスペルの教室に通い始めた当初、
男性パートの音域の高さに
ビックリしました。
私の場合、しっかり声を出せるのは、
当時、バスに相当する音域
だったんですね。
けれど、求められるのはテナー。
それも、ほぼほぼ、
テナーの中での高い音域に
い続けなければいけない感じなんです。
私は裏声はかなり高音まで出せたのですけど、
地声では、本当にとても無理。
しかも、ゴスペルの開放感と力強さでなんて…
ちょっと絶望感を覚えていたくらいだったんです。
とはいえ、やらないわけにはいきません。
（いや、まぁ、やる必要は全くないのですけど 笑）
そこから、いろいろ試行錯誤し、
無茶なこともありましたけど、
２、３ヶ月ほどで
まぁまぁ求められる高さは出るように。
さらにそこから、
試行錯誤を続ける中で、
練習するのに、
自分としては楽しさ的にも難易度的にも
ちょうど良かったのが、
米津玄師の「lemon」だったんですね。
ですから、ひたすらこの曲を練習し、
そうこうしているうちに、
ゴスペルに必要な
音量も高さも音程の切り替えも
基本的には十分なところに来ました。
（「lemon」の歌唱技術が高いわけではありませんよ。）
そして、今、
もう一段階、地声の高音域を上げる
練習に入りました。
練習曲は
スピッツの「優しいあの子」
NHKの朝の連ドラ主題歌ですね。
私、スピッツの名前は聞いたことありましたけど、
曲は全く知らなっかたので
この曲のキーの高さに衝撃を覚えましたよ。。。
え？！
これ、地声で歌っているの？？？
地声で、この高さかぁ。。。
あり得ない。。。
けれど、トライするには良い材料です。
で、こうして地声での高音域を広げる試みをしていますと、
より深いところでの
発声器官の使い方が分かってきました。
地声での高音は
喉を締めてしまいやすいんですね。
私もゴスペル始めた頃の
試行錯誤ではそうでした。
けれど、あることが分かってからは、
締めないでいられるようになったんですね。
（この方法は、先日の声のワークで
さりげなくやってもらっていたんです。
そんなこともあって、参加者の方は裏声も地声も
本人も驚きながら、凄くしっかりと出せていたんですよ。
音量はもちろん、強い芯のある声として。）
ですから、
スピッツの高音のトライでも、
探りようがありまして、
何をどう働かせると良いのか、
分かりました。
これまでの高音では
使い切っていなかった体の部位を
使えば良いのだと。
この高さが出ますと、
これまで裏声にしていた高さでも
地声でいけたりします。
もちろん、分かったとはいえ、
音程の安定化、音量のコントロール力
を高める必要があります。
こういった体の内側の感覚、
特に呼吸に関するものですから、
単に歌だけのことではないんですよね。
楽しく、体を開発する！
『月刊秘伝』7月号（発売中）
