オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

悦ぶ身体

自分の身体が、本当に感じているか?これは非常に重要なポイントです。

私も昔は、「壁」でも「綱引き」でも、十分出来ていると思っていました。周囲のマイム仲間からも、高いテクニックの持ち主だと、思われていました。
けれど、それは大間違いだったんです。

「身体で感じる」ということを、知らなかったんですね。

今は、身体で感じることが、かなり分かってきましたから、他の人の、たとえば「壁」を見ますと、その人がどの程度、その「壁」を感じているか、よ~く分かります。

頭でではなく、身体が感じているかどうか、がですよ。

「壁」をしている本人が、「私は感じています」と言おうと、身体が感じているかどうかとは、関係ありません。
マイムは決して、思い込みの世界ではありません。(思い込みが必要無い、という訳ではありませんけど。)

私のパントマイム教室やワークショップでは、この身体が感じるというところに、導くことを重視しています。

ただ、見た目に「壁」が出来たからといって、それがなんなのでしょう?という思いからです。
面白いとは思うんですけど、悦びにはなりませんでしょ?


面白さは頭で感じるもので、悦びは身体で感じるもの・・・でしょうか?
実際、身体で感じれば感じる程、悦びは大きくなります。
これは本人が一番よ~く分かります。
ただのマイムの「壁」で、大きな悦びを感じるようになってしまうんです。

嬉しいとか楽しいとか、上手にできたという満足感とか、そういうことでは、ありませんよ。
あくまで悦びです。身体の悦びです。

この種の悦びは、競争などの、他の人との比較から生まれるものとは、根本的に違いますし、出来たから悦べて、出来なければ悦べないという、白か黒かというようなものでもはなく、灰色の中で、その人なりに味わえます。

なんて平和的なんでしょっ!

「壁」が少しでも出来る方は、ぜひ、この悦びを手に入れて下さ~いっ!