オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

表現の土台 うねる振り付けを踊るには?

今日、海外のコンサート中継を見ていましたら、バックダンサーで気になったことがありました。

非常に面白いといいますか、重要なことを改めて考えさせてくれたんです。

 

4人の女性バックダンサーの中にひとり、日本人と思われる人がいたんです。

他の3人は中南米系、アフリカ系でしょうか?

 

ダンサー4人とも背格好は同じなので、日本人ダンサーは日本人としては相当にプロポーションの良い、カッコイイ人。

振り付けもうねりの多い、セクシーでカッコイイもの。

 

ところが、といいますか、それだけに、踊りの質の違いが浮き彫りに。

日本人ダンサーは踊りが少し子供っぽいんです。

 

いや、すごく踊れるんですよ。そもそもメインの歌手はグラミー賞を取っているような人で、歌手本人がダンサーでもあるような人らしく、そのバックダンサーですから、そりゃぁ十分すぎるくらい踊れます。

 

けれど、如何せん、土台の質が違うんです。

うねりの多いダンスなので、より違いが大きく現れていたんです。

 

 

どう違うか?

 

 

分かりづらい言い方かもしれませんけれど、

その日本人ダンサーが1回うねるところを、他の3人は2回うねっているように見えるんです。

(厳密にいいますと、日本人ダンサーのうねりは、うねりではないのですけど。。。)

 

 

もちろん、振り付け的には1回うねりです。

ですから、2回うねりに見える他のダンサーも、そう見えるというだけで、2回うねっているわけではないんです。

 

つまりですね、振り付けとして2回うねりであるなら、日本人ダンサーも2回うねるはずでして、それが出来ないわけがない。なので、その1回を大きくうねろうと踊っているんです。

 

で、ここが重要なことだと改めて考えさせてくれたポイントになります。

 

他の3人のダンサーは、わざと2回うねって見えるように踊っているわけではなく、本当にうねっているから、そう見えるだけで、日本人ダンサーはうねりを真似た動きをしているので、1回うねりにしか見えないんです。

 

この違いは、相当に大きいですね。

 

振り付けの練習をどれだけやりこんでも、変わることはありません。

変われるのであれば、この日本人ダンサーも他の3人と同じように2回うねりに見える動きになっているはず。

 

振り付けの問題以前に、動き以前に、土台である身体の質、エネルギーラインの通り道が、表現の質に大きく影響してしまうということなんです。

 

 

一般的に日本人はうねる動きが出来ません。うねろうとしても、曲げる・ひねるといった動きになってしまうんですね。

 

これは踏めていないからなんですけど、以前お話をした有線でのつながりか?無線でのつながりか?でもあります。

 

ひと言でで分かりやすく例えますと、日本人の無線的つながりの身体とは、だるま落とし的な身体で、高度な動きのできる人は、それぞれのパーツが無線でやりとりして、同時に動いたり、時間差で動いているような感じなんです。それに対しまして、西洋の有線的つながりの身体とは、だるま落としの中心をスプリングを通して全パーツをつなげているような身体です。ですから、一つのパーツの動きが全てのパーツに物理的に影響し、しかも必然的に少し時間差が生じるんです。

 

こちらを参考下さい。

 

この例えがイメージ出来ますと、うねりが1回になるのか?2回に見えるようなうねりになるのか?が見えてくるのではないでしょうか?

 

日本人ダンサーは「キュッ」と、だるま落としの真ん中のパーツを単体で動かしているのに対して、他の3人のダンサーは同じ真ん中のパーツを動かすために、違うパーツを動かしているんです。

 

これを別の見方から説明しますと、他の3人のダンサーは、真ん中のパーツを単体では動かせない(そんな動きをすると、冗談でやっているような気持ちになる)んですけれど、逆に日本人ダンサーが他の3人と同じように動くためには、意識的に真ん中以外のパーツを動かす必要が出てくるんです。自然には動かないパーツをあえて動かす必要があるということですね。

 

中心をスプリングでつないだだるま落としのぶるりん!とした動きを、単体で分かれている本来のだるま落としで真似ようとするのは、ほぼ不可能だと思いませんか?

全てのパーツをどういうタイミングでどれくらいのスピードで動かせば良いのか?スーパーコンピューター並みの分析力と実現力が必要です。

 

これが、振り付けの練習をどれだけやりこんでも、変わることはないといった理由です。

 

身体の質、エネルギーラインの通り道を変える必要があるということなんです。

 

 

(昨日の日曜特別クラスでは、偶然ではありますけど、うねりが生まれる身体を取り上げていましたので、レッスン参加者の人は、今回のお話、よく分かるかと思います。)

 

 

ということでして、身体で表現するといいますのは、振り付けの問題以前に、動き以前に、土台である身体の質、エネルギーラインの通り道を見せるということと言えるのかもしれません。

 

どこに目を向けて訓練するか?

同じ労力であるなら、何に注ぐのが近道なのか?

 

 

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