「私の身体がどんな反応をするか実験してみたい」とのお誘いを受けて、あるワーク(?)を受けてきました。
誘ってくださったのは、以前紹介した、私が信頼を置くバレエの先生をされている方。優子さんです。
優子さんが、色々な道具を使って、身体を機能(バレエ、西洋の身体)を呼び起こすことをしている、ということは、ブログで知ってはいましたけれど、どんな道具なのか?も含めて、ワーク内容はほぼ何も知りませんでしたので、不安と期待と、という感じで体験してきましたよ。
機会があれば、皆さんもぜひ!と思い、少し内容の紹介なんですけど、2時間半くらいの予定が、たっぷり4時間!!ということもあり、特に興味深かったものについてお話をしますね。
最初はかなりたっぷり時間をかけての施術。
これが、いわゆる身体を整えるというものではなく、バレエに適した骨格へと調整していくもので、私は個人的に身体の左側が非常に条件が悪いということを伝えて、左側メインで施術してもらいました。
ちなみに私、整体的な施術を受けることは20年くらい前にはありましたけれど、全くないんですね。鍼もありません。
と言いましても、そんなに恵まれた身体ではありませんで、そもそも子供の頃から軽い側湾があるんです。(胸のところで背骨が少し曲がっています)
そんなこともあり、骨盤も歪みがあり、足首の付き方も左右で大きな差があるんです。
とまぁ、こんな恵まれない身体で、運動神経も良くなかった私が、ここまでの身体能力には到達できているので、誰でも多くの人が、思っている以上に可能性があるんだよ!と、疑いなく本気で思えるわけです。
(この身体ゆえに、多くの人の身体と気持ちを自分事のように分かるので、それもありがたいのです。)
で、施術を受け、私の身体の以前からの問題点(側湾ではなく、それに伴う左の股関節)が改善されまして、左脚が非常に軽く長くなり、素直にストン!と床に落ちていってくれるように。歩きやすい!
身体を整えるといいましても、どんな身体に整えるか?は施術する人それぞれに考え方があるでしょうから、バレエに限らず、自分の専門で行なっているスポーツなど、それに適した身体にしてもらえるほうが、ありがたいですよね。
そして、この施術の後、道具を使っての実験となったのですけど、その体験によって、やはりどんな身体にしたいのか?何に適した身体になりたいのか?は、本当に重要だなぁと強く強く感じたんですよね。
使った道具はいくつかあるんですけど、その中でも印象的だったのが、腰からゴムチューブのようなものを足裏に引っ掛けて歩くもの。
その引っ掛け方が4種類(?)ありまして、それぞれで全く違う感覚の歩きになるんですね。
その中でも特に大きな違いを生じさせた引っ掛け方がありまして、その引っ掛け方ですと、やたら足指で掴むようになるんです。
大股で歩いたからというのもあるんですけど、他の引っ掛け方での大股歩きでは、こんなに足指は使わなかったので、やはりある特定の引っ掛け方だけで起こる現象なんです。
こんなに足指で掴むように歩いたことは無い!というくらいに、一歩ごとぐわっ!ぐわっ!と掴まざるを得なくなるんですよね。
ほんと驚きでした(笑)
一般的には、この足指掴み力が発揮される歩き方が、素晴らしい!と思うかもしれませんけれど・・・
で、この後の実感がさらに面白かった。
4種類の引っ掛け方それぞれで歩いた後に、道具を外してその場でのジャンプをするんですけど、この足指掴みの後では、ジャンプする前から、とても跳そうもないと感じるんです。ジャンプしたくないと。まぁ、それでも無理矢理ジャンプしますと、当然、筋力に大きく頼り、腕振りに頼り、それでいて高く跳べない。
あんなに跳べない身体は経験したことがありません。
それともう一つ面白いと感じましたのは、その足指掴み歩きになっているときは、上半身が歩きに全く関与しないんです。上半身は休んでいるという感じなので、どんな体勢にしても、つまり胸を張ろうと、背筋を伸ばそうと、猫背になろうと、歩きに関係ないんです。
他の引っ掛け方では、ほぼどれも背中が働き、上半身が必ず歩きに関与します。
と、このお話を聞いて何かピン!と来たかもしれませんね。
そう、この足指掴み歩きは、とっても「和」な感じなんです。
私は元々は、和の身体をベースに西洋の身体にもなれるようにと、研究・訓練してきたのですけど、さすがにここまで極端な感覚は無かったですし、仮にここまでなってしまっていたら、たとえ「和」といえども、極端過ぎて、動きの制限が大きくなってしまうようには思います。
足指掴みは、地面にしがみついているということですしね。
さて、4種類の引っ掛け方それぞれでの歩き、残りは違和感がなかったのですけど、おそらく一般の人だと大きな違和感を覚えるだろうなぁというものがありました。
(もしかしたら、十分な対応できないかもしれません。)
それは、上半身がダイナミックに揺れるもの。
言うなれば、黒人的な歩き方です。
(私には慣れた動きです。普段の歩きではありませんけれど。)
詳しくは、ぜひ実際に体験していただければと思います。
とまぁ、たっぷり体験してきまして、最初にも書きましたけれど、所要時間2時間半くらいだと言われていたんですけど、4時間経っていました(笑)。私の方で時間があれば、まだまだいろいろな体験をさせてもらえそうでした。残念(笑)。
最後に。
和の身体作りには、注意が必要です。本当に良い和の身体には、西洋の身体の要素が含まれています。
お気をつけ下さい。
【公演のお知らせ】
3月15日(金) 19時半開演(20時半終了)