オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

身体をどう作るか?

ポーランドでの公演を終えて帰ってきましたが、

向こうのアクターを見たり、話を聞いたりして思ったことは、

向こうの人は基本、絵になる姿勢を容易に取ることが出来るということ。

 

そして、表現が弱い時に日本では気持ちを込めることで強めようとしがちだけれど、

ちょっと違う考え方のようであること。

 

この2つに、非常に興味が惹かれました。

 

ポーランドワルシャワ 元お城の劇場

 

まず、絵になる姿勢ですけれど、手足の長さの問題とは別に

日本人はこれがどうにも難しいんですよね。

慣れていない、恥ずかしいというのはあると思うんですけど、

そういったこととは別に、やはり身体のつながり感が無いせいで、

様にならないというのがあるんですよね。

 

 

で、これはおそらく潜在的に本人も感じていて、だからこそ上手くいかない感を覚え、恥ずかしくなるんだと思うんですね。

といって、その恥ずかしさを乗り越えてしまうと、つながっていないままであるために、気持ちばかりで身体では表現出来ていない感じになってしまうんだと思うんです。

 

 

こういったことに対して、向こうの人(まぁ西洋の人と言ってもいいと思うんですけど)は、最低限つながっていて、さらに普段から自分を出すことをしているので、様になる。

 

気持ちばかりで身体では表現出来ないといったことには、そもそもなりづらい。

 

 

そして、つながっている、つながっていないにもなるのですけど、

日本人は体幹が動かない。手足だけを動かしてしまう。

西洋人は、手足を動かすと、自然に体幹が動く。

日本人が体幹を動かそうとすると、体幹と手足が関係ないままの動きになってしまう。

 

 

日本人の身体は外に開かれていないために、手足の短さ以上に表現が小さく見え、そのせいもあって顔芸のような表現になりがちでもある。

 

逆に西洋人は、内へのエネルギーを流しづらいために、静けさや重さが表れづらい。

 

日本人がミュージカルのようなものをすると、私には大抵大きな違和感を覚えるのですけど、それは上手い下手ではなく、身体が持つエネルギーの方向性に無理があるからなんだと思うんですね。

 

 

とはいえ、西洋人も最低限つながっているだけなので、早い動きや強さをつながったまま出すには訓練が必要。

 

 

それにしても、最低限つながっていてパワーアップを図るのと、つながっておらず、しかもそのことに気がつかないままにパワーアップを図るのとでは、全く結果は異なりますよね。

 

 

キレの良し悪しが評価の対象になりますけれど、これはつながっていないからこそなんだと思います。

キレの良い動きは私も凄いなと思いますけれど、つながっていますとキレはそこまで重要な評価ポイントにならないのだと思うんです。

 

 

そして、つながっていないのは身体だけでなく、内面と身体とのつながりも弱いために、表現が弱い時に日本では気持ちを込めることで強めようとしがちで、にもかかわらず、やはり身体に上手く出てこない。

だから、気持ちばかりといった表現になりがち。

 

それに対して、つながっていますと、気持ちはそのまま身体に出てくるので、表現が弱い時には、気持ちがこもっていないからではなく、その気持ちが生まれる背景への理解が足りないからだと考えるようになる。

 

 

こういったものは一長一短で、例えば、舞踏(BUTOH)のようなものは、西洋人のものはどこか軽く見えがちで、私にはモノマネっぽく感じてしまいます。

 

 

私は自分のアートマイムを、もし大元のポーランドのステファン氏とそっくり同じようにと思って訓練を積んだとしたら、きっとモノマネ芸的になってしまったと思います。

 

 

私はアートマイムの本質を失わないようにしつつ、日本舞踊や武術といった和の身体を作り、そこを土台に大きなうねりを生み出す身体にしていったので、内面の深さと身体動作をつなげられたのだと思うんです。

 

 

少し、お話それますけど、バレエは完全に西洋の身体である必要があると思うんですね。ですから、バレエを本当にやりたい場合は、和の要素は入れずに、ある意味極端な身体づくりが必要。

実際、個人指導している人には、和の要素は入れずに、西洋の要素のさらに磨いたもの(普段のレッスンではほぼ取り上げない)だけを伝えるようにしています。

 

(この辺りのお話は、ストレッチや筋トレのあり方にも、つながってきそうでして、そこはまた別の機会に。)

 

 

身体をどう作るかは非常に重要だと思いますので、しばらくこの話題でと思っています。

 

 

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