無意識に出来てしまっていることを、意識的に行うということは、どうにも簡単ではありませんね。
そのひとつに、「立つ」があります。
「立つ」ということは、簡単ではありません。
きれいに立つということが難しいというのではありませんよ。
問題は、きちんと立てているかどうかなんです。
きちんと立てていれば、美しくはなるはずです。
きれいである必要はないですけど、美しさは必要。
美しいということは、無理がない、無駄がないという状態をいいまして、決して無理に頑張って作るものではありません。
そう、きちんと立つといいますのは、最も自然な状態で立つということ。
ですから、体にいいのはもちろん、心にもいい。
いつでも美しく立っていますと、いつでも気持ちいい!わけですね。
けれど、バレエの訓練を積めば、美しく立てるかといいますと、そういうことではないんです。
きちんと立てているかどうか、見た目を意識しますと、あまり、いいことはありません。
余計な力が入りやすく、逆に大切なところの力が抜けやすいのです。
見た目を意識してしまいますと、自分の姿の修正が、外側からになってしまいます。
よくありますでしょ、鏡を見ながら、背筋を伸ばしたり、あごを引いたり。
多少の参考にはなりますけど、一番重要なのは、自分の内側の感覚。
整体に行きましても、すぐ元に戻ってしまい、繰り返し何度でも行かないといけない、ってことありません?
まさに、この内側の感覚が養えていないから、なんです。
見た目から、姿勢を修正するということは、たとえ自分で修正していましても、結局は整体と同じ。よそ様から外側を修正してもらっているということ。
自分の姿を鏡に映した時は、「こういう意識だと、こういう風に見えるのかぁ」ってことを、確認するだけ。
さてさて、肝心のきちんと立つですよね。
ポイントは、いろいろありますけど、やはり呼吸です。
のどの気道を広くゆったりと開けて、そこからまっすぐ下に、吐き込んでいき、体を貫通して、足元に伸ばしていく。できたら地中へと吐き込む。
細かく言いますと、きりがありませんけど、大雑把にこんな感じです。
きちんと立ててきますと、肩凝り、腰痛もなくなってきますし、体のラインもきれいになってきます。
歩く姿もきれいになってきます。
慣れないうちは大変ですけど、本来の自然な形ですから、最も楽なはず。
私もまだまだ、も~っと、きちんと楽~ぅに立ちたいと思っています。