日常生活の中で身体を動かすとき、ふつうは無意識ですよね。
いちいち、右手を上げる時は、左手を下げて、体重を右足と左足に、それぞれどれくらい掛けて・・・なんてしていたら、動けなくなってしまいますものね。
けれど、この無意識の動きが、身体に負担の大きい動き方だとしたら、どうでしょうか?
そうです、知らず知らずのうちに、筋肉や関節が傷み、弱り、気が付くと動けなくなって・・・なんてことになってしまいますね。
そんなにひどくない場合でも、腰痛・肩凝りといいますのは、分かりやすい症状。四十肩・五十肩も同様ですね。
なかなか気が付かないと思いますけれど、背中、腕、すねなど、みんな凝ってしまうんですよ。
こうなりますと、無意識の身体の動きは、ますます悪いものになってしまいますから、ますます身体を悪くしてしまう。悪循環ですね。
この悪循環から脱するのに、いろいろな体操や運動、ストレッチなどをされると思うんですけど、その動きは日常の動きに繋がっていますでしょうか?
運動のための運動になってしまい、普段の何気ない動きとは別物になっていませんでしょうか?
筋力をアップさせたり、身体を柔らかくしたりも、もちろん大切な要素ではありますけれど、全身を上手に使えていない動きのままですと、つまり、動き方が今迄のままですと、結局どこか肉体の弱い所に負担がきてしまいます。
腕力がアップしても、かえって腰に負担がくるかもしれませんし、腰を強くしたとしましても、膝にきてしまうことも考えられます。
どこをどれだけ鍛えればいいんでしょう?となってしまいますでしょ。
それに、筋力や柔軟性はどうしたって、年齢と共に衰えてきます。いつまでも維持してはいられないんです。
一方、身体の使い方といいますのは、年齢に関係ありません、いえ、関係ないどころか、経験が積める分、年齢と共にどんどん上達していきます。
熟練した職人さんのようなものです。力も柔軟性もある若い人がかなわない。
身体の使い方は、財産になると思いませんか?