意味のある動き、たとえばスポーツでも、身体表現でもですけれど、体を動かす訓練をする際、何を重視しますでしょうか?
身体構造に基づいた理論ですか?
それとも、イメージでしょうか?
まったくもって、どちらか一方ということは、ないでしょうけれど、その人の癖といいますか、傾向といいますのは、はっきりとありますね。
納得出来る理論がないと動けないタイプ。
理屈を言われると、訳が分からなくなるタイプ。
イメージ(言葉)に感化されて動くタイプ。
イメージが体に伝えられないタイプ。
どれも、一長一短です。
理論派は、どうしても体を全体としてはとらえられませんから、ある一部分に気持ちが集中してしまい、トータルとしての動きが難しくなってしまいます。
けれど、階段を昇るように、着実に技術が進歩していきます。
イメージ派は、全体の雰囲気はよいことが多い一方、技術的な進歩はどうしても遅く、幅が広がらない。
理論派は
上手だねえ!と言われるか、あるいは、
上手いのは分かるけど・・・
イメージ派は、
伝わってくるわ!と言われるか、あるいは、
気持ちは分かるけど・・・
ということになりますでしょうか。
う~ん。。ひと筋縄にはいきませんねえ・・・
理論派は、部分を積み重ねると全体が出来上がると、考えている(本人の自覚は別としてですよ)わけですけど、全体と部分の関係って、そんなものではないと思いません?
機械でしたら「部分の積み重ね=全体」が、成り立つのかもしれませんけど、生命には成り立ちませんでしょ?
と、言いつつ、私自身が理論派寄りですから、ここのところは、ほんとに注意が必要。
JIDAIマイムの場合でしたら、呼吸クラスでの『エモーショナル・ボディーワーク』やアクトクラスで、イメージと身体との繋がりを確かなものにすることで、身体操法の理論に真のパワーを宿さねば、というところです。
理論派は動きの科学者になってしまわぬよう、イメージ派は、自己の世界に埋没せぬよう、技術とイメージとが適格に結びつき、身体に表れるよう、がんばりましょう!