オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

音を表す

このあいだ、言われました。

「教え方が感覚的ですよね。」

ん!???

意外な言葉でしたね。
私としましては、かなり理論的に伝えているつもりでしたので、これが感覚的ならば、何が理論的なのかしら???って。

で、話を聞いてみまして、はぁぁ、、なるほどぉぉ、、、。
分かりましたよ。

『分解運動って必要?』でも触れました、「部分か全体か」に繋がる話のようなんです。

理論的といいますのは、どうも部分に集中していくものを言うようでして、たとえば肩関節の位置が云々・・・みたいなもの。
極端にいいますと、数値化するといった感じでしょうか?

一方、感覚的といいますのは、全体から出発し、体の個々の部位に関しては、全体の結果であり、まぁ、極端な話、細かい修正はしないといったところでしょうか。

とは言うものの、両者の違いは受け手の捉え方にもよるでしょうから、何とも言えませんけどね・・・

ただ、ひとつ確かなこととして言えますのは、私のレッスン、

擬音とか喩えが多いですね。
(ぶわぁ~っ!とか、ふ~ぅうぉんっ!とか、いろいろ言っておりますわ。)

普段ここで、「イメージ先行ではなく、身体先行」だと言いながら、何だかまるっきり、やっていることは逆のような感じですよね。

(擬音や喩えが多いのに、理論的に伝えていると思っている私は、「ずれてる」のかしら?)

私が擬音や喩えを多用するには、訳がありまして、それは、身体を反応させるためなんです。
身体を反応させるには、擬音は非常に有効でして、ですから喩えも、あくまでそこに内在される音(擬音)を、感じ、引き出してもらいたからなんですね。

音を身体で表すことに重点を置いていますから、個々人の細かな形(ポジション)の違いは、二の次。

もちろん、身体全体で表すわけですから、細かな部位別の修正も必要ではありますよ。
ただしあくまで、音を効果的に出すため。雑音を消すため。

そして、この音を表すことは、ポーズでも動きでも、演技でもみんな同じ。

ただし、ダンスではありませんよ。ダンスで表す音は、基本的にはリズム。
JIDAIマイムで表す音は、呼吸の波の音。


で、最初の話に戻りますけど、教え方が感覚的か理論的か。
私の中では、感覚を適格に捕らえてもらうための方法を、理論的に考えているつもりなものですから、理論的に伝えていると思っているんですね。

そうそう、ですから私のレッスンでは、私の言葉を頼りに、私の動きから音を見つけだそうすることは、上達への早道ですね。
身体を最後まとめるのは、理論ではなく、感覚ですものね。

やっぱり、感覚的かしら?