オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

死刑は極刑?

また、死刑判決が出ましたね。

確かに、あんな形で大切な人の命を奪われれば、死刑になってもらわないと、だとは思います。

けれど、死刑が極刑というのは、誰にとって極刑なんでしょう?
死刑を課すことが、今後の凶悪犯罪の抑制になるんでしょうか?

被害者という当事者にならなければ、分からない気持ちはあるでしょうけれど、加害者を断罪することで、被害者は真に救われるのでしょうか?

正直、私には分かりません。
分かるのは、死んだ人は生き返らないということ。
そしてもうひとつ・・・

悪を制裁できるのは、誰でもなく悪を成したその人でしかないということ。

死刑が極刑というのは、本人が感じないことには、成り立たちません。
仮に、死刑になって、罪の重さに気が付いたとして、それは、自分の悪に気が付くこととは、全く違うこと。

よく言いますよね、「悪いことだと知りながら、それでもやってしまった」みたいな。
それは、やはり、その人の中では、悪いことではないということ。

世間や法から見れば悪いということで、決してその人の中では悪いことではない。
やらないでおく、という選択肢はいつなんどきもあるわけで、それでもやってしまうというのは、やはり、その人の中では、その時、悪いことではなかったということ。

悪を制裁するといいますのは、処罰という形では不可能だと思うのです。
処罰は、あくまで本人以外の人がするもの。

死刑によって命を失ったとしましても、その人にとっては、法に基づいて処分を受けたに過ぎず、その人の悪の制裁にはならないと思うのです。

自分の中の悪に気が付ける正義を取り戻させることでしか、悪の制裁は出来ないのではないかと思うのです。

といって、どうしたらいいのか、やはり分かりません。

「生きるとは何か?」「死とは何か?」を考える以外にない気はしますけど・・・あぁ。。。