オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

パントマイムで笑わせる?

パントマイムといいますものは、つくづくクラウンに向いているなぁ、と思ってしまいましたわぁ。

クラウンという言い方でないとしますと、コミカルな人柄を活かすのに、パントマイムはもってこい、
という感じなんですよね。

一般的にパントマイムで動きますと、軽い感じになります。
それは、テクニックがギミックだからだと思うんです。

例えば、よく知られている「壁」がありますでしょ。その「壁」を表す手付きや立ち姿にリアリティーがなく、どこかっぽい、ゆえにどこか面白い。

悪い意味ではありませんよ。

お喋りの内容ではなく、身体の姿で或いは動きで面白さを作れるといいますのは、凄いことだと思いません?
言葉の壁を軽々と超えて、笑いを誘えるんですものね。

しかも、パントマイムはモノを使いませんから、分かりづらいところがある反面、既知のものを上手く使いますと簡単に面白くなるんですよね。

例えば、お蕎麦をすすっていると、麺がどこまでも繋がっていてテーブルの上に立ち上がってもまだ、麺が続き、
ぐるぐるぐるぐる巻いても、部屋の外へ出ても、まだ繋がっていて、走り出してもまだまだ、
で、そのうち誰かか車がその麺にからまったり・・・
なんて、マンガみたいなことが可能なわけです。

こういったアイデアに演じる人の憎めないキャラクターがうまくはまりますと、文面ではたいして面白くなさそうなものも、実際にはかなり楽しめるものになるんですよね。

いえ、むしろ、アイデアがシンプルであればあるほど、演じる人のキャラクターが重要!
やはり、憎めない、かわいい、面白みがある、いい人そうといった親和性かしらね。

多くのマイムが、ほぼこの形だと思います。
一番マイムを活かしやすく、見る側も楽しみやすいのだと思うんです。

ですけど私はどうしても、ズド~ン!と行きたくなってしまうんですよねぇ。

悲しさも怖さも、愛(いとお)しさも全て、シリアスに深いところにズド~ン!って。

学んできたものがポーリッシュマイムということもあるんでしょうけれど、やはりそれだけではなく、
私が日頃から軽い感じの楽しさをほとんど求めていないということにあるのだと思うんですよね。

いや、、、求めていないと言いますか、頭が悪くてその手のものが理解できないと言ったほうが正確かもしれません。。。

その手のものを楽しむには、既知のものを既知のものとして、きちんと認識していなければ、
それを逆手にとったときの面白さは味わえませんでしょ?

私にはほとんど既知のものが無い。。。あぁ~~

と、まぁ、それはともかく、一般的にはパントマイムはクラウン的(コミカル)にしたほうが、楽しんでもらえるのでしょうけれど、
笑いといいますのは、本来は間(ま)とかタイミングによるものでしょうから、
パントマイムであろうとなかろうとあまり関係ないと思うんですよね。

先のお蕎麦のネタも、何もパントマイムでなくとも、ジェスチャーで十分といえば十分ですし、喋ったほうがもっと面白くなるかもしれませんしね。

それでも敢えてパントマイムでやるのでしたら、やはり何かしらそれなりの理由が欲しいですよね。

で、さて、その理由って何でしょうね???
難しそうですね。考え過ぎないほうがいいのかしら・・・でも、やっぱり気になってしまうわぁ。