公演をご覧になっていない方のために、今回の公演の感想をモンタージュ写真のように合成してみますと、
「衝撃を受けました。かつて経験したことの無い世界。しなやかな身体による豊かな表現力。こんなにも深いものだとは思いませんでした。心を感じ、引き込まれ、観に来て本当によかったです。」
といったところでしょうか。
何を自分で褒めまくっているんだ!?恥ずかしくないのか?
と思われますよね。
私もこんなことを載せるのは、どうかな?と思いました。
けれど、いわゆる、普通の方がイメージされるパントマイムとの違いを、私の言葉ではなく、公演を観ていただいた方の言葉で、紹介させていただいたほうが、伝わるかしら?と思いまして、敢えて載せてみました。
まぁ、アンケートは良かったと思っていただいた方しか、大抵は書きませんから、いいことばかりになりがちなんですけど、それでも、アンケートの回収率はかなり高かったですし、その内容も、マイムに馴れ親しんでいる方から、初めての方まで、一様に同じような感想だったものですから、そんなにめちゃくちゃ、自画自賛的な紹介にはならないだろうと思うんです。
もちろん、中には分からなくて眠たくなってしまった、というような方もいらっしゃるとは思いますよ。
何しろ、静か~な世界ですから。
そしてシュールな世界ですから。
馴染めない人は、馴染めないでしょう。
それでも、多くの方が技術面でも表現の面でも、世界観の面でも、楽しんで下さったようで、正直、ほっとした次第です。
何しろ、これまでの私の作品(私は出演しないグループ作品)は、いつもほぼ、
「難しい」「分からない」
というものが多かったものですから・・・
果たして今回はどうなることやら?といったところだったんです。
特に心配しましたのは、第一部の京本千恵美さんが、爆発的なエネルギーで笑わせるタイプの公演ですから、第二部の私の演技の時に、その空気を引きずってはならない、ということ。
まさに対極に位置する世界ですから、休憩明けのひとつ目の作品を何にするかは、非常に重要だったんです。
なんとか、「牛」という作品で、無事に乗り切ることができまして、「蝶」「ため息」「声」と4作品、最後まで集中して観ていただけたようです。
ありがとうございました。
で、今回、みなさんに大きな驚きを感じていただけたのは、私の力ではなく、ポーリッシュマイムの力だと思っているんです。
ポーリッシュマイムのイリュージョンテクニック、表現力が無ければ、成り立たない世界。
ですから、今回の私の公演を楽しんでいただいた方には、ぜひポーリッシュマイムを実際に習われて経験してみていただきたいのです。
マイナーなポーリッシュマイムですが、とんでもない力を持っています。
人生を変える力を持っていると言っても、過言ではありません。
もちろん、作品の世界観は作り手によりますから、どんな世界を作られるかは、それぞれですけど、身体表現の新たな地平が広がると思いますよ。