ぅ~~~、、レクチャーはプレッシャーがありますねぇ。。。
作品を演じるよりプレッシャーを感じてしまいます。
来場いただいたことのある方はご存知だと思いますけど、
毎月開催されています『さくっとパントマイム』という舞台公演では、
ミニレクチャーのコーナーがありまして、
これまで2回、その講師を担当させていただきました。
これまで10何年もクラスで教えてきていますけど、このコーナーでは、やはり
「どうしたらいいんでしょ?」
「どうにかなるかしら?」
という感じなんですよね。
・・・情けない。。。
私のレクチャーを受けたいと思って来場されている方ばかりでしたら、また少しは気が楽なんでしょうけれど、
基本的には「えっ?やらないといけないの?」といったところだと思うんです。
しかも、テーマが興味を持ちやすいものでしたら、いいんでしょうけど、
よりによって、前回は
「泳ぐ」
でした。
まぁ、私が決めたのではありますけれど、
思い付いた瞬間には考えもしなかった難しさに気が付いてしまいまして・・・あぁ~~。。。
着席状態、上半身だけで「泳ぐ」って、
ジェスチャーと何が違うの?
マイム未経験の方に
「なるほど~ぉ!」と知ってもらうだけでなく、
「あ、ほんとだ。なんだか泳いでる感じがするわ!」って思ってもらいたいですからねぇ。。。
で、少し話が逸れますけど、私にとりましての、ここでのレクチャーの難しさは、
普段の指導法との違いにもあるんです。
例えば今回の「泳ぐ」といったことを、普段のクラスでは、
「泳ぐ」というテーマでは教えていかないんですね。
どうしているか?と言いますと・・・
「泳ぐ」こととは全く関係無さそうな、普段の基本らしき動きの指導から、
その延長線上に「泳ぐ」という動きがあるんですよ、
という感じなんです。
つまり、「泳ぐ」ということで、そのやり方・形を習得させるのではなく、
基本的な内側からの力の出し方に、ちょっと「泳ぐ」という意識の色付けをすることで、
「泳げる」ようになる、といったやり方なんです。
もちろん基礎クラスでは、ある程度、やり方・形というものから習得出来るようにとは、
心掛けていますよ。
けれど、ベースの身体の使い方が何にでも応用できるんだ、ということを、
知識としてではなく、身を持って感じ取ってもらっていた方が、
実際に「泳ぐ」マイムをする時に、自然な感じで動けると思うんです。
で、そのほうが、はるかに泳いでいる感じが出ますしね。
ま、ということでですね、その場限りのレクチャーで、それでも何かを感じ取って欲しいものですから、
プレッシャーがぁぁ。。。。
レクチャー本番では、ほとんど頭は真っ白という感じでありまして、
あっという間に終わってしまってはいけないですし、長過ぎても・・・
壁に掛かっている時計は、目には映るものの、全く時間を読み取れておらず、
一見楽しくレクチャーしているようで、心の中では、終始
「どうしよう?どうしよう?次、何を言えば、何をすればいいの???」
・・・ふぅ~~~ぅ。。。
終演後、見に来ていたクラス生からなんとか及第点をもらえたようで、ちょっと安心しました。
マイム未経験の方が、少しでもジェスチャーではなく、
マイムが実は身体体験なのだということを、感じ取って下さっていたら、嬉しいですね。
泳いでいるように見せるのではなく、泳いでいるんです。
本当に泳いでいる時以上に、泳いでいるんです。
この面白さ、感じていただけていたらなぁ。。。