日常生活でも、人前での何かの発表ででも、もちろん舞台などでも、
話している言葉と同じくらい、いえ、むしろそれ以上に、
身体が語っていると思いませんか?
ボディランゲージから心理を読み取るなんて、いい例ですよね。
で、そのボディランゲージですけど、それを利用して聴き手の気持ちを、
思うように誘導しようなんてこともあるでしょう。
ところで、ボディランゲージというほど、大袈裟なものでなくとも、
身体の動きは何によって引き起こされていると思います?
腱反射なんかは別としまして、
普通、自分の意思とは無関係に、勝手に身体は動きませんでしょ?
プラットホームで本を読んでいたら、勝手に歩き出して電車に飛び込んでしまった・・・
なんて困りますものね。
身体は心・気持ちが動かすんです。
(その気持ちを意識できているかどうかは、関係ありませんよ。)
では、気持ちがあれば、それに沿った動きが自然とされるのか?
と言いますと、そうはいってくれていませんね。
意識的に動こうとする場合や、演劇的な表現をする場合を考えますと、
この「気持ちと身体のちぐはぐさ」
が鮮明にあらわれてくると思いません?
たとえば、
「どうぞ、こちらへ。」
って、丁寧に、けれどさりげなく、うながすように手を差し出すとしましょう。
どうです?
意外に難しいものではありませんか?
考え込んでしまいそうですよね。
これに、さらに「喜んで」とか「いやいやながら」とか「特に感情を込めないで」
といった気持ちを入れて、となりますと・・・
どうしたらいいの~っ!???
となってしまいますでしょ?
何故「ちぐはぐ」になるか?と言いますと、大きな要因は2つ。
ひとつは、気持ちと身体は、思った以上にばらばら。
もうひとつは、気持ちより先に身体を動かしてしまう。
この2つについて、次回以降考えてみたいと思っています。