オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

技術に心を入れる

心を表現するとき、
技術が邪魔をするか?それとも技術が助けてくれるか?
とても大きな問題ですよね。

技術というものは、習得していく際にどうしても心から切り離されたところで、純粋に肉体的なものとして扱うことになりますでしょ?

そうしますと、技術的には上手になったけれど、心が置き去りになんてことになりやすい。

いっそのこと上手になんてならないほうが、心が表に現れやすく、楽しんでもらえたりするんですよね。

そこそこの技術でやっているほうが、演者自身もその技術は扱いやすいですし、
受け手の意識も技術面へ行きづらく、自分とそんなに違わない人になりますから、親近感も湧きます。
両者にとって、居心地の良い関係が出来上がると思うんです。

で、それはそれでいいんですけれど、それでもやはり技術を磨いていこうと思われるのならば、
いつでも心と肉体の繋がりに立ち返る必要がありますね。

技術が高度になればなるほど、心も肉体も技術への意識を強くせざるを得なくなりますから、
表現したい心が、どこかに取り残されてしまいます。

高度な技術ということでなくても、技術を見せようという意識が、表現したい心を上回ってしまう場合でも同じですね。

技術が心を隠してしまう。。。

心の表現ではなく、身体技術表現になってしまう。

けれど、一方で技術が無いために表現できない心があるわけで・・・

また更にですよ、技術があるおかげで、本来持っていたのかどうか曖昧な感じの心まで、表現できるようになったりもするんです。

これ本当。

いえ、むしろそれこそが、いわゆる「芸の力」。


何のための技術か?

形としての技術が身に付いてきましたら、その技術に心を入れていくことを忘れずに!