スポーツの世界で結果を残している人が、
必ずしも「いい身体の使い方」をしているわけではありません。
音楽の世界でも同じだと思います。素晴らしい演奏をする人が、
必ずしも「いい身体の使い方」をしているわけではありません。
では、どうして「いい身体の使い方」を勧めるのか?
それは、故障をしないで済むように。
それは、同じパフォーマンスをもっと楽に、長い時間(期間)、いつでも出来るように。
ということかと思います。
(もうひとつ・・・身体が歓びを感じるから。)
ただ、、、身体表現系といいますかタレント性という点では、「おかしな身体の使い方」(故意にではなく、本人にはどうしようもなく無意識的なものとしての身体という意味で)が魅力になっている場合は、ここでは置いておきましょう。。。
結果を残してきた人は、尋常ではない頑張りのできた人だと思うんですけど、その分、身体への負担も厭わないわけです。
むしろ、負担をかければかけただけ、結果が出ると思って精進してきた人が多いと思いますし、負担は仕方の無いことだと思っていたりします。
そういった人が指導する立場になりますと、身体の使い方といった、どちらかと言えば頑張りの世界とは真逆で、しかも結果が出るまで(いい使い方を習得するまで)に時間がかかるようなことには、あまり目が向かないようなんです。
ですから、教える内容といいますと、運動時のフォームの修正や、いろいろな種類の筋トレやストレッチとその正しいやり方になってしまいます。(それらには、一見もっともらしい説明がつくのですが・・・)
そんな中で多く見られる間違いは、
反射の動き、あるいは無意識の動きであるほうがいいものを、
筋力で意識的に動かすことを練習させてしまうことです。
例えば、走る際の脚の引きつけ、剣道の左足の引きつけ、投げる際の胸の開きなどでしょうか。
反射とは違いますけれど、お腹に力を入れるためにと、いわゆる腹筋運動をさせるというのは、本当によくあります。。。
私たちは意識的に身体を動かそうとしますと、動きは悪くなります。
理想は、動かざるを得ない状態に導く動き(身体の使い方)をすることだと思います。
それをせずに、例えば筋力をつけてスピードを上げようというのは、私JIDAIとしましては避けたいと思うわけです。
(かなり前に書きましたけれど、室伏選手の練習法のひとつに、パントマイムがありましたね。あれは、衝撃的でした~!)
だからこそ、室伏選手は長いこと第一線で活躍し続けられるのでしょうね。
そんな超一流の選手ですら考えていることを、私たちのような凡人が無視して、従来のトレーニングを無批判に受け止めていて、本当にいいパフォーマンスが出来るのか?
ということだと思うんです。
いい身体の使い方の訓練こそが、まずは大事なのではないかと思います。その前提の上で、筋力や柔軟性を上げていくのがいいと思うんです。
そして、いい身体の使い方が身につくほどに、身体の違和感に敏感になりますから、健康で故障もしづらく、回復も早くなるんです。
目の前の結果にばかり目を奪われずにいけるといいなと思います。
マイムから心と身体の平和を
オーガニックな(生きた)カラダに http://jidai.mond.jp/