オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

どうしてパントマイムを?

いつもいつも、マイムはアートだ~っ!!とか、身体は良い遣い方を~っ!!と
偉そうに喋っていますけれど、マイムを始めた当初は、全くそんなことなかったんです。。。


当初、どころではありませんね。
少なくとも、10年くらいは・・・です。
あぁ、、、なんてこと。。。



そもそも、パントマイムを始めた理由というのは、まるっきり表現なんて考えていませんで、
単に「カベ」や「ロボット」が出来たらいいなぁ、というものだったんですよね。


だいたい、お芝居には興味ありませんで・・・いえ、むしろ絶対にやりたくない分野だったですし。
(人前で感情表現なんて、全くもって恥ずかしく、死んでも出来ないと思っていました。)


いやぁ、それどころか、マイムの「カベ」や「ロボット」ですら、
ただ出来るようになりたいというだけで、人前でやりたいなんて思っていなかったんですよね。
(ある意味で、このあたりのことは今でも、あまり大きく変わりませんけど・・・)



で、きちんとマイムを習ったことがある訳ではないものですから、
大学に入りましてからも、練習は朝ひとりで、何を練習していいかわからず、
ただただ「カベ」や「ロープ」といったものを繰り返しやるだけだったんです。



まぁ、はっきり言いまして、今の自分が当時の自分を見ますと、
「あぁ~~、、、マイムを全くわかっていないなぁ。。。そんなこと、いくらやっていても本当のマイムにはならないのにぃ。。。」
ですよね。



マイムに本当があるのかどうか?ということは、ここでは置いておくにしまして、
もし当時の自分が今の自分から、「ちゃんとマイムやってみない?」と言われたとしましても、
きっとやらなかったと思うんですよね。
いえ、絶対やっていないですね。


別にマイムで何かを表現したいわけではなく(といって、大学2年の頃から歩行者天国での大道芸活動は毎週やっていたんです。なぜか。。。)、
自分の練習で十分にテクニックは磨けているし、人も楽しんで見てくれているし、
何が必要なの???
と思ったはず。



今思いますと、あぁ、なんて傲慢な。。。



けれど、それはそれでわかります。
マイム=テクニックであり、それ以上ではないと思うのは無理のないことですし、
今、考えましても、大道芸でのマイムでしたら、当時のテクニックに、あとはマイムではなくクラウン的要素メークなどではなく、面白さという意味で)に磨きをかけたほうが、どれだけいいか!!
(といって、私自身クラウン的要素に磨きをかけていたか?と言われますと、「・・・。」ではあるのですが。。。)


ですから、当時出演したイベントでテリーさん(私のマイムの師匠)に出会っているんですけど
(テリーさんはバルーンアーティストとしても、活躍していたんです。)、
私には必要無いと思っていたんですよね。


しかも、テリーさんに「マイムはどこで習っているのか?」と問われ、「自分で」と答えましたら、「それはいけない。きちんと習わなくては。」と言われたんですけど、心の中で


「なぜ?? 習わなくても出来てるし。。。」


と思っていたんです。



あぁ、やっぱり、なんて傲慢な。。。




で、今は当時と逆の立場にあるわけですけれど、当時の自分のことがありますから、
それぞれがいろいろな形でマイムに接して楽しんでいればいいとは思っています。
とにかく楽しむことが一番だと思うんです。


ただ、その後、私がテリーさんに師事したことで、
同じ「パントマイム」でありながら、人生にかかわる大きなものとして出会えたように、
そんな出会いを提供できたらな、とは思うんです。



人生にかかわる・・・


パントマイムが上手になって活躍できるとか、そういったことではありませんで、
それは、身体が変わると、思想といいますかモノの見方が変わります。
身体の技術は、生ける技術につながっていると思います。



大袈裟~!ですね。
私も何もそんなことを求めて、テリーさんに師事したわけではないですしね。
ただ、パントマイムをしっかりと身につけたかっただけ、だったんですからね。


けれど、やはり師事して良かったな。




マイムから心と身体の平和を


オーガニックな(生きた)カラダに  http://jidai.mond.jp/