身体表現をする者にとって、信頼すべきは自分の身体。
形という外から見ての姿は、もちろん大事なんですけれど、
自分の身体とはいえ外から見るということは、客観性が生まれるということになりますよね?
それは、ある意味、他人の身体を見るようなもの。
ダンス、スポーツなどで教える、教えられるといった際に、形のことをあれこれ取り上げても、
なかなかスッキリと分からない、伝わらないというが多いと思うんですけど、どうですか?
私はどちらの立場でも、もどかしさを感じることが多い。。
ということは、自分の身体であっても、形のことを考えるということは、
他人の身体を外からどうにかしようということと同じで、
必ずもどかしさが残りスッキリいかなくなるのは、当然だと思うんですね。
それにですね、実際に本番などで動いている時には、鏡で自分を見るわけにはいきませんから、
形を外から意識していたのでは、確認のしようが無い。。。
そこで、何を頼りにするか?
自分の身体の感覚!
何を今さら?と思われるかもしれませんが、自分の身体をどれくらい感じられているか?
これは思った以上に、難しいものなんです。
と言いますか、思った以上に、感覚を閉じてしまっているんですね。
以前「鈍感力」という言葉が流行りましたけれど、鈍感なほうがある意味、生きやすい。。。
きょうは、『表現者のためのアートマイム・レッスン』第1回目でした。
マイムの方はもちろん、クラウン、ジャグリング、演劇、舞踏といったジャンルの方がご参加下さり、
この自分の身体を感じるということを味わっていただきました。
ベースはニュートラルな心と身体です。
ニュートラルな状態で立つ。歩く。
ニュートラルといいますのは、余計な緊張を取り除いたリラックスした状態ともいえますが、
そうしますと、ちょっとした身体の変化、心の変化が感じやすくなります。
もちろん、ニュートラルの質は高めていくことが出来ますけれど、
今の身体で出来得るニュートラルで十分普段との違いを感じることが出来るんですね。
さらにレッスンでは、身体と心のつながりを、「重さ」をキーワードに体感していきました。
どんどん、瞑想的になっていきます。
ある参加者の方曰く
「心の状態を作るとき、身体の状態とつなげてみたら、
心の状態がクリアになった」
と
こうして、自分の身体と向き合い、身体を通して心と向き合うということを積み重ねていきますと、
自分の身体への信頼度が高まります。
身体をどう動かすか?の前にまず、この感覚を高め信頼度を上げることはとても重要。
もしかしたら、
身体を動かし過ぎてしまうのは、
自分の身体を信頼出来ないことへの不安
から来ているのかもしれません。
身体表現をする者にとって、信頼すべきは自分の身体。
『表現者のためのアートマイム・レッスン』第2回目は5月11日。
Body,Mind&Spirit 本当の自分の身体は天才だ!