オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

クラニオセイクラルから表現を考える

ラニオセイクラルって、ご存知ですか?



私も詳しくは分からないのですけど、日本名では頭蓋仙骨治療といって、
頭にそ〜っと、じ〜っと触れて、脳脊髄液の流れのリズムを整えることで、
自律神経などの働きを正常化して、自己治癒力を高めるものとのこと。




もう10年以上前に、本だけは読んだことがあるのですけど、
少し前に、実際にワークをされている方とお話をしまして、
やはり、実体験をされている方から直接うかがえるというのは、違いますね。




実は、本を読んだだけの時には、よく分からない点があったんですね。
(ちゃんと読めていないだけとは思いますけれど・・・)




頭にそ〜っと触れているだけで、全身に大きな影響を及ぼすことになるのなら、
洗髪などでゴシゴシ頭を触るたびに、それこそ、全身に大変なことが起きてしまうのではないか?と。




そうしますと、もし仮にクラニオセイクラルを受けても、
なんとなくその場は変化があったような感じになる程度で、
また、洗髪でもしたら、元に戻ってしまうのではないか?と。



けれど、実際には、まぁ恐らくですけど、影響はないようなんです。





で、お話をうかがいますと、

そ〜っと触るといえど、ただ触っていたのではダメ

らしいんですね。

変化が起きない。






やはり、こちら(施術者)が

意図を持って触ることが重要

だと。






ただし、ここでいう意図というのも、

決してこちらから「これこれの変化を起こさせよう」

といった気持ちを持ってはいけない

ということなんです。



そして、そ〜っと触れてるかどうかぐらいで触らないとダメだと。







そうやって意図を持ちつつそ〜っと、じ〜っと触れていると、
自然に勝手に相手(クライアント)の体が変わってくるのだそうで、
お話をして下さった方自身も「どうしてかは僕も分からないけれど、不思議ですよね」と。



もちろん、洗髪したからといって戻ってしまうわけではない。





・・・ふぅ〜、、、やっぱり、実のところはよくは分からないけど、そういうものなのかぁ。。。





で、とりあえずの納得はしたまま、半年くらい経ったでしょうか?
・・・思ったんです!






強く触っては、変化が起きない、、、洗髪では変化が起きない、その理由・・・




反発。 防衛。




これなんじゃないかと。






強い刺激に対しては、防衛本能が働いて、身体に大きな影響が出ないように、
自然と勝手に感覚をシャットアウトしてしまう。身を固めてしまう。





例えば、武術・格闘技系で、パンチでもなんでもいいのですが、
強く当てられると、そこに自然と反発が生まれ、意外に効かない。

けれど、当たりがソフトだと、
思いのほか深いところに威力が伝わってきたり、
あれあれ?という感じで倒されてしまう。



経験のある方でしたら、よく分かると思うんです。







あるいは、日常で親でも上司でも、友達でも誰でもいいのですが、
注意やアドバイスなど何か強く言われると、
かえって、つい反発してしまったり、耳を閉ざしてしまったりしますでしょ?



けれど、さり気なく言われたことって、むしろ気になって、ずっと残って、
まるで言われたからではなく、自分から直したかのように、注意やアドバイスを受け入れてしまう。



そんなことって、ありません?



ないと思われる方も、きっと、言われたからではないと思っているからかもしれませんよね。






野口整体創始者である野口晴哉は、この言葉掛けの天才だったようで、
いろいろな不調を訴えてくる人に、整体的なことをせずとも、
ちょっとした言葉を掛けるだけで、治してしまったと聞きます。



どんなタイミングで、どんな言葉を掛けたらいいのかを、確信的に行なっていたそうです。






ラニオセイクラルが触れてるかどうかくらいの接触をするのは、こういうことなんだろうと、
お話を伺って半年後に、勝手に納得したんです。





そこで大事なのは、

相手が触れられているという感覚を無くしてはいけないということ。

言葉掛けでも、どんなにさり気なくといいましても、
聞いていてくれないことには、始まりませんものね。





実際、クラニオセイクラルでは、相手が眠ってしまうと効果が出づらい(出ない?)ようで、
眠ってしまいそうなときは、ちょっと刺激を与えて、眠らせないようにするとのことでした。





面白いですね。


全てに共通して大事なことは、

心でも身体でも、その奥まで入っていくには、

相手の反発を生まないように、さり気なく、

当たりは感じさせつつ、その当たりを柔らかくすること。

意図は持つけれど、結果は操作しようとしない。自分に手応えを求めない。





(この「意図は持つけれど、結果は操作しようとしない。自分に手応えを求めない。」
については、また記事にしたいなと思います。)







と、こうしてみてきて、


表現のほうでも、同じなのではないか



と思ったんですね。







決して、さり気ない表現がいいという意味ではなく、私が常々戒めているように、
気持ちでの演技が相手(観客)に、本当の意味では届かないという図が成り立つということ。




この最後に言っていることは、まさにこのことですね。





どの世界でも当てはまる法則のようです。





一方で、強い当たりで相手に変化を起こさせようという世界も、常に、どこにも存在します。
思い当たりますでしょ?




自分がどちらの世界で生きていきたいか?










         4月15日
  

       『マイミクロスコープ 


    〜夜のアートマイム劇場 第十一夜〜』


                 https://www.facebook.com/events/1081872061875274/







            2月28日 『原始歩き同好会

                 https://www.facebook.com/events/1657942574470021/





        2月28日 『動作塾』(今月のテーマ「走り」)

                 https://www.facebook.com/events/577487002414358/





            3月6日 『動作塾 特別講座

        (刀の扱いから、身体の使い方とエネルギーの伝わり方を学ぶ)

                 https://www.facebook.com/events/1561344104189026/






   3月13日 『声(音)を身体に響かせる〜自分の内を外へ広げる

                 https://www.facebook.com/events/216380838707153/





      3月17日 『顔呼吸・丹田呼吸〜表現力に自信を〜』

                 https://www.facebook.com/events/1703501366573179/





    3月20日 『動作塾(今月のテーマ「パンチ・突き」)

                 https://www.facebook.com/events/1683670275255092/




         3月21日 『四足歩行から二足歩行へ

                 https://www.facebook.com/events/1547082325603464/






  Body,Mind&Spirit 

 本当の自分の身体は天才だ!







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