コンテンポラリーダンスの世界でしょうか?
海外でのコンテスト受賞歴多数という、振付家兼ダンサーの舞台(5人?の男女で踊っていました)を
観る機会がありました。
多少なりとも期待していたのですが・・・・・・
上演後の短い挨拶の中で、
なるほど!
と思うことを話されていて、
これを聞けただけで、観に行った甲斐はあると思ったほどでした。
何を話されたのか?
「僕は、いつもコンテストばかりで作品を発表しているので・・・」
私は、???に。
コンテストだけでしか作品上演をしないって、そんなことあるの???
「コンテストって、だいたい6分くらいなんです。」
「それが、今回こうして声をかけてもらって・・・ありがとうございます。」
はぁ、なるほど!!!
今回は30分くらいでしたから、本人としては、
ちゃんとした作品を発表できた、貴重な機会だったようなんですが、
この上演時間というのは、作品の質を大きく左右しますよね。
実は、来月の頭に、クラス生の作品発表会を行なうのですが、
上演時間をこのように伝えているんです。
初心者は7分くらい。
今後対外的に発表していこうと思っている人は11分くらい。
どうしてか?といいますと、6〜7分くらいですと、
思いついたアイデアだけで、作品に出来るんです。
ところが、10分11分となりますと、アイデアだけでは成り立たなくなってくる。。。
作品の構成力や、複数のアイデアによる重層的な膨らみ。
そういったものが必要になるんですね。
言い換えますと、6〜7分くらいの作品の場合、発想さえ良ければ、
観客の興味を引っ張り続けることが可能。
アイデアや思いのみの勝負でいけるわけです。
それに引き換え、10分11分の作品の場合、知的な作業が必要になってくる。
単発のアイデアや強い思いといったものだけでは、観客は飽きてしまうので、
他人(観客)目線になって、興味の持続を考え、形にしなければならないんです。
もちろん、短い時間の作品でも、つまらないものはつまらないわけで、
先ほどの受賞歴多数のダンサーも、アイデアは人並み外れて素晴らしいのだと思います。
作品の上演時間といいますのは、短い、長い、どちらが優れているということではなく、
作品をつくる上での必要な能力に違いがあるということですね。
2月28日 『原始歩き同好会』
Body,Mind&Spirit
本当の自分の身体は天才だ!