オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

生命と呼吸とJIDAIマイム

JIDAIマイムで呼吸を重視する理由は、単に動きがスムーズになるというようなことだけではなく、そこに「生命」があるからなんです。

呼吸に「生命」を感じる。まぁ、当たり前といえば当たり前のことですけど。
といいますか、生きているってことは、自力他力にかかわらず、まずは呼吸しているってことですものね。

けれど、そんな、ただ空気が体内に入ってきて、出て、ってことでは、もちろんありませんで、「吸う」ことで外のエネルギーを内に取り込み、「吐く」ことで内のエネルギーを外に送り出す。
そう、エネルギーの交換。絶えまない交換。

生まれてから、死ぬまで、一度たりとも、全く同じエネルギーの交換はなく、さっきの呼吸と、今の呼吸とでは、取り込むエネルギーも、送り出すエネルギーも同じではない。
微妙な違いかもしれませんけど、雪の結晶に同じものは、ひとつも無いように、地球上に人間が誕生して以来、どこにも同じ人間がいないように、呼吸というエネルギー交換も、一度だって、同じことはない。

この毎回違う、エネルギーの交換である「呼吸」。
そのひとつたりとも、同じことがない「呼吸」を表わすことが、JIDAIマイムの基礎であり、神髄ともいえるわけです。

ですから、スポーツや健康体操のような、単に呼吸と動きを一致させる、といったことを重視している訳ではありませんで、あくまで「呼吸を表わす」ことを重視しているんです。

内へ向かうエネルギーと、外へ向かうエネルギー。
これを、身体全体を使って表わすんです。観念的なことではなく、身体が縮み、身体が拡がる。
さらに、意識も内側に入り込み、外側へと拡がる。内も外も、どちらも限りは無く、無限の世界へ向かっていく。


呼吸と一体化した時、それは生命そのものになるということ。
呼吸と一体化した時、それは宇宙そのものになるということ。
呼吸と一体化した時、それは神になるということ。


私が生命・宇宙・神というのではなく、生命・宇宙・神が私を通して表れる、表現される。
人は私を見るのではなく、私を通して生命・宇宙・神を見る、感じる。

ん!?誰も、私に神なんて、見ていない?
まぁ、いいではありませんか。大切なのは「生命」。
「生命」ですよ。