オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

脱力で息を吐く、本当の理由。

前回に引き続き、脱力のお話のですけれど、
皆さんもよく行なうのが、ふ~っと息を吐くことだと思うんです。


このとき、注意していただきたいことがあるんです。



息を吐きながら力を抜く際に、

全身の力を抜いてしまおうとしてしまわないように

して欲しいんです。




前回のお話で、関節での力のロスを無くすことの大切さを訴えましたように、
脱力といいますのは、ふにゃふにゃすることではないんですね。


あくまで、力をどう通すか?なんです。



ですから、せっかく作った体勢で、力みがあるからといって、
全身の力を抜いて改めてやり直すのでは、あまり効率的とはいえないんですね。



力を入れるのを恐れて、必要な力まで入れられなくなってしまう

可能性が高まってしまうんです。





そもそも息を吐くのはどうしてか?



もちろん、筋肉の緊張をとることですけれど、
それは力を筋肉から骨に移すという意味があるんです。
(と、私は考えているということです。)



前回、「身体が勘違いをして、筋肉が力を伝えると思ってしまう。」
というお話をしましたけれど、
息を吐くことで、筋肉に宿った力を抜いても、
その力が骨に移れば、同じだけの力を通せるんだよ、ということを身体に教えてあげる。
それが大事なんです。



ですから、一度とった体勢を基本的には崩さずに、息を吐いてみて欲しいんです。



そしてその際に、次のことを意識してみて下さい。

息を吐くといいますと、一般的に、
口から空気を出すことに意識がいってしまうと思うんですね。


そこを、全身から空気が出ていく感じにしてみるんです。


これは、1つのイメージの作り方ですけれど、
全身の毛穴、頭の先から足裏、背中・・・本当に全身の毛穴から、息が出て行く。
それも、

霧が立ちこめていくように。



最初は全身を意識するのは難しいと思いますけれど、
そんな場合でも、自分の周りの空気感を感じようとしてみて下さい。


感じられない!とナーバスになる必要はありません。
感じられなくてもいいんです。
感じようとするだけでも、十分変化は起きますから。



力んでいるときというのは、周囲の空気と自分の身体とが完全に分断されているんですね。


筋肉の緊張が、外界からの情報をシャットアウトしてしまうんです。


ですから、当然、視野も狭くなる。



そこを、身体の周りの空気を霧のようにふわ~っとさせることで、
分断を少しでも解消させるんです。



もし、この方法がピンとこないようでしたら、無理は禁物。
ピンとこないものは、大抵の場合、あまり効果は期待できません。



こういった、ふわ~っとしたもの、じわ~っとしたものが性に合わないという場合もあります。


そんな場合は、息を吐く際に、
ふーーっ!と吐くのではなく、パッ!と吐いてみて下さい。


上下の唇をちょっと内に強く押し当てたところから、水泳で行なうような感じで


パッ!と。





さて、力みをとるために息を吐くというのも、いろいろなやり方があるわけですけれど、
いずれにしましても、一度とった体勢を基本的には崩さずに、
ということで試してみていただけたらと思います。











Body,Mind&Spirit 本当の自分の身体は天才だ!




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