脱力が大事だといわれますけど、
スポーツなどの力を必要とする場で、脱力するのって難しいですよね?
なぜ難しいか?
それは、
本人にとっては必要な力だから。
脱力するのは他の誰でもない、自分自身ですよね?
自分自身の身体がその力を必要としてしまっている以上、意志の力では、抜けない。
これは、もう当然なんです。
あまり脱力にとらわれてしまいますと、むしろ脱力しづらくなてしまうかもしれませんよね。
そもそも、なぜ脱力が必要なのか?
意外にちゃんと考えたことないと人が多いと思うんですけど、どうですか?
ここを理解しますと、結果として脱力できてくるんじゃないかと思うんです。
脱力が必要なのは、効率的に力を発揮するためなんですね。
余計なところに力が入ってしまっていますと、
思ったほど力を発揮できなかったり、スピードが出なかったします。
もちろんその分、疲れやすい。
え?そんなことは重々承知・・・ですよね。すみません。。。
ところで、
力が伝わるのは、どこを通してでしょう?
骨ですね。
筋肉ではありません。
骨と筋肉とでは全く硬さが違いますでしょ?
効率良く力を伝えるには、当然硬いものを通したほうがいいですよね?
柔らかいものでは、力が分散して逃げてしまいますものね。
しかしながら、骨はそれ自身では動けない。
筋肉によって動かしてもらうしかない。
ここで、
身体の意識が勘違いを起こしてしまうんです。
まるで、
筋肉が力を伝えてくれるんじゃないかと・・・
ですから、
筋肉が硬くなる必要があるんじゃないかと・・・
どうしたって筋肉を固めたくなるんです。
この状態で脱力するということは、すなわち、力が伝わらないということになるわけですから、
そりゃぁ難しいですよね。
では、
もう少し力の伝わり方をみてみることで、
脱力実現に近づいていきましょう!
力が伝わるのは、骨ですけれど、力が逃げやすい箇所があちこちにあるんですね。
どこでしょう?
それは、関節。
骨と骨のつなぎ目である関節は、骨と骨が直接つながっているわけではなく、
すき間があるんですね。
関節によっても構造に違いはありますけれど、
靭帯や関節包といった柔軟性のある組織によってつながっているんです。
そのつなぎ目のところで、骨が大きくずれてしまったりしたのが、
捻挫だったり、脱臼だったりするわけですけれど、
それは
骨を伝わる力の隣り合う骨への受け渡しが上手くいかなかった、
大きくズレてしまったことで、起こるんですね。
隣り合う骨への力の受け渡しは、出来るか出来ないか?でなく、
どの程度上手くいっているか?なんです。
つまり、捻挫のようなケガに至らなくても、ズレは生じるもの。
力の伝搬にロスはつきものということなんです。
ということは、
このロスが少なければ少ないほどいいわけです。
ところが、関節のところで生じているこのロスを関節のところで調整できれば良いのですけど、
筋肉を骨のように硬くすることで、補おうとしてしまうんですね。
筋肉が力を伝えてくれるんじゃないかと勘違いしてしまっていますから、
喩えて言うなら、ボルトをきちんと締めればいいところを、
周りの粘土を固めることで、しっかりさせようとしている感じでしょうか?
骨で動きましょうとか、骨を意識しましょう
ということを聞いたことのある人も多いかと思いますが、
大事なのは、関節なんですね。
長くなりましたが、脱力への道筋が少しは見えてきましたでしょうか?
関節のところでの力の伝搬のロスをなくすことです。
骨から骨へと流れる力は、関節のところで方向が変わりますから、
そこでのロスを極力減らすことなのです。
まずはこのことを深く理解することが、大きな助けになると思います。
どうしたら、それができるのか?は今回のお話ではありませんけれど、
まずは、ゆっくり動いてみて下さい。
そのときに、力の流れを考えてみて下さい。特に関節のところでどう流れるのかを。
漫然と流すのではなく、できるだけシャープなラインで流すように。
これで、神経(脳)が疲れるようでしたら、上手くいっている証拠です!
脱力を力づくで行うことはできません(笑)
単にぶら~んとするような脱力ではなく、実践的な使える脱力の実現を応援しています!
Body,Mind&Spirit 本当の自分の身体は天才だ!