オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

和の声、西洋の声 2

前回の続きです。




発声の「圧縮力」

ですが、

能の謡は、強く、

ゴスペルは、無い。



謡は「うねる」感じ
あるいは、「絞り出す」感じがあります。


ゴスペルには、そういったものはなく、
だからこそ、明るく発散的な印象になるわけです。



では、オペラは?
ですけれど、
これは、あったり無かったり
あるのか無いのか?
というのが、私の印象です。

あっても、謡ほど強くなく、
発散の要素が強いように思います。

バリトンとか、テノールによっても違うかもしれません。)



ところで、
前回触れました、

西洋の発声は、石の建物から、

和の発声は、木の建物(屋外)から

生まれたというお話。



石は音を反射しやすいですよね。
そこに倍音(整数次でも非整数次でも)の多い声ですと、
基音(譜面に表せる音)以外の音が
ワンワン聴こえてくることになり、
なんだか訳のわからない状態になるんです。


トンネルで「わぁっ」と言った時のことを
想像してみると、分かりますね。


ですから、西洋の楽器も
もちろん、発声も

出来るだけ倍音が少ない方がいいらしいのです。


ドやレなど音階がはっきりした、
基音だけに近い音ですね。



ただし、基音だけというのは
自然界には(あまり)なく、
人工的、機械的な音なんです。


(音叉や時報などの電子音が、
その手の音。)




一方、木などの自然素材の建物や屋外では、
音が吸収、散逸しやすいですよね。


そんな中では、高い音が有効。
聞き取りやすく、遠くまで届きます。

(ですから、悲鳴は高い声の方がいい。)



「ホーミー」

という有名なモンゴルの倍音唱法がありますでしょ?


これは、普通の発声では出せない

高音域の音を倍音として

強く出すための、特殊な歌い方で、
だからこそ、草原でもよく聞こえるわけです。



一般的な発声では、喉は開けといわれますけれど、

ホーミーは、喉を締めるような“感じ”で使うんですね。

口も大きく開けません。


弱めの「圧縮力」です。




あとは、
西洋は基本、乾燥していて、
日本は湿度が高いことも、
音響に影響します。


当然、乾燥している方が響き、
湿度が高いと響きづらい。


環境、感受性…
発声法に大きな影響を与えているんですね。



長くなりましたので、続きは次回。




次回 アートマイム公演 特別企画 !!

6月30日(日)14~17時(予定) @シアターX(カイ)



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5月11日 

アゴと重心、そして脱力





5月12日 

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『声(音)を身体に響かせる

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5月25日 

エネルギーと脱力 〜響声を活用して〜
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5月26日 

『パンチ・突き・手刀〜力まない腕・肩〜





6月8日 

エネルギーと脱力 〜響声を活用して〜
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6月9日 

体幹と股関節 〜脚の螺旋運動〜
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6月16日  

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6月23日 

『足指と体幹・バランス 〜足指の本当の活かし方〜
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【レッスン情報】


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