先日の個人レッスンでのこと。
女性ですが、ものすごくお腹を使うために、
時々、目をまん丸くして
「ぐっはぁ~~~っ!!」
「お腹ガァー!」
となりながら、頑張っていました。
これ、
腹筋運動のような筋トレではないんですよ。
普通に立った状態。
お腹に力を入れろとか、
思い切り引っこめろ
とも指示はしていないんです。
発声のレッスンでのことです。
それも、もともと相当に声の出る人。
その人が、こんな状態にならざるを得ないような発声、
それは、ちょっと特殊な発声。
圧縮力を使った発声なんです。
よく「お腹から声を出しなさい」と言いますけれど、
その気になっていても、
より本格的にお腹を使うとなりますと、
この女性のように、
「お腹、こんなに使うんですカァッ?!!」
と、体感するまでは、
イメージすることさえ難しい使い方になるんですね。
つまり、
イメージを超えた使い方をする必要がある
ということ。
こんなことをSNSに上げました。
声を出す時に、「お腹を使う」のと
「お腹が使われるようにする」のとは、
違うんです。
「使われるように」の感覚が分かってからの「使う」は、
使える「使う」で、
そうでない時の「使う」は、
使えていない可能性が凄く高いんです。
まずはとにかく、「使われるように」!
今回紹介しました発声ワークのお話で、
このSNS投稿の内容が、
よく分かりますでしょ?
使われ方が分からないのに、
使えるわけがないと思いませんか?
お腹を使うとして力を入れましても、
使われ方が分からないうちは、
ただ力んでいるに過ぎなくなってしまうんです。
これは、この発声に限らず、
またお腹の力に限らず、
あらゆる身体的なことで同じこと
が言えるんですね。
私は出来るだけ、この
「使われてしまう」状態に導くワークを
日々、考え、提案するようにしています。
そういったワークは、
(私の力では)文章では表しづらく、
またそれゆえ、文章では誤解も生じやすいので、
紹介は非常に限定されますが、
まずは何より、
「使うのではなく使われるように」
という言葉だけでも、
しっかり頭に刻み込んでいただけたらと思います。
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