頭も身体である。
当たり前なんですけど、
身体の使い方を良くしようという、その中に
頭の存在は、忘れられがちなんですね。
ということを、頭で分かっていても、
動き出すと忘れてしまう。
そんなものなんです。
と言いますのも、
何かを考えながら、あるいは意識しながら動きますと、
頭を働かせていますから、
どうしても、頭は身体の一部ではなく、
身体から切り離されたものになってしまうわけです。
では、考えないようにすれば良いか?
と言いますと、
そう事は簡単ではありませんし、
仮に、考えないでやってみて、
上手くいったとしましても、
再現性は低いと思うんです。
次は、「考えないようにする」ということを
考えてしまうかもしれませんし。
あるいは、考えないで上手くいった、そのことを
再現しようとしてしまうから。
(上手くいった状態を再現しようとするのではなく、
何をしたら上手くいったのか?それ自体を再現する必要があるんです。)
ところで、少し前に、お話したことですけれど、
「歩くときに、何を意識していますか?」
という質問に、私はこう答えました。
「よそ見するようにしています。」
これは、頭を身体の一部として使いこなすための
一つの稽古なんです。
大きくよそ見をすることで、
身体と頭の分離度・独立度合いを高める。
これをしますと、頭と身体の連携具合がよく分かるんですよ。
頭と身体の連携、大事にしてみて下さいね。
次回アートマイム公演
『マイミクロスコープ 〜夜のアートマイム劇場〜』
9月1日(水)19:30~20:30 @シアターカイ
DVD『「動き」の天才になる』
新著『「動き」の天才になる!』(第4刷決定!)
2022年初夏 「シアターカイ国際舞台芸術祭」の舞台に立つことを目指します!