身体感覚を深めたいのか？
動けるようになりたいのか？
これは、似ているようでかなり違うように思います。
と言いますのは、
身体感覚を磨きませんと、動けるようにならないのですけど、
動けなくても、身体感覚は深められるからなんです。
実際、私のところに通っている人でも、
私より感覚の良い人は何人もいます。
「そんなところが、そんな風に動いていると感じるんだ？！」
と思わされることが、度々あります。
と同時に、
「それだけ分かっているのに、なぜその動き？」
ということも、結構あるんです。
かなり前にどこかで聞いた（読んだ）話で、
大リーグで大活躍した、ある大物日本人投手に対して、
また別の、同じく大リーグで活躍した日本人投手が、
「アメリカと日本では、ボールの感触が全く違うから、
慣れるまで大変だったですよね？」
と話したところ
「え？違うの？」
みたいに返され、聞いた側は驚かされたというんです。
面白いですよね。
動けるようになりたくて、
身体感覚が深まっていくのは、
あくまで、必要に応じて、なんです。
動ければいいんです。
逆に、動けるようになることから離れて
感覚への関心が大きくなりますと、
当然ですけど、
感覚は深まるものの、
動きには現れてきません。
もしかしたら、
感覚優位の人は、部分に意識が向きやすく、
故に、言語化が出来る。
一方、動ければ良い人は、
全体を捉えているので、身体から意識が離れるのかもしれません。
身体感覚を身体に任せていて、頭には上げてこない。
そんな感じでしょうか？
指導する立場としては、言語化は非常に重要ですけれど、
それは、あくまで全体からの抽出でなければ、意味がありません。
動けないけれど感覚に優れている人は、
言葉では非常にきめ細かなことを言えるでしょうけれど、
何かを見落としたままである可能性が高い。
エネルギーの通りが良いとき、
身体が無いような感覚になります。
その状態での言語化なのか？
それとも、通りが良くないが故に
身体を感じての言語化なのか？
難しいところですね。
いずれにしましても、
自分が何をしたいのか？
何が出来ているのか？
だと思います。
次回アートマイム公演
『マイミクロスコープ 〜夜のアートマイム劇場〜』
９月１日（水）19:30~20:30 ＠シアターカイ
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2022年初夏 「シアターカイ国際舞台芸術祭」の舞台に立つことを目指します！
