緊張・・・
何かあると、すぐ緊張してしまう。
本番で、ものすごく緊張してしまう。
緊張で、悩まれている方、多いと思います。
私も、よく聞かれます。
「舞台で、緊張しないんですか？」
で、答えるんですけど、
「緊張、しますよ〜。」
「あぁ、でも、演じているときは、緊張してないかも。」
「それよりも、上演後の舞台上でのトークは、
緊張しまくりです。」
なんだか、変な感じですよね（笑）
思うんです。
人前に出るから緊張する、というわけではない。
同じ観客を前にして、
作品を演じているときは緊張せず、
トークでは緊張してしまうんですものね。
緊張というものを考えたとき、
大勢の人前というシチュエーションでなくても、
試験や、ある特定の個人などでも、
同じだと思うんですけど、
あることを、気にしているから、
緊張するんですね。
それは・・・
「評価」
自分がどう評価されるかを、
気にしている度合いが
そのまま緊張の度合いになる。
評価という言葉でなくても、例えば、
「試されている」
と思っている、
その度合いが、緊張の度合いに繋がる。
上手くできるかどうか？が不安というのも、
同じですよね。
人の目を気にしている。
ですから、人前というのが、
大勢であろうと、特定の誰かであろうと、
どう思われるかを気にしていれば、緊張するし、
たいして気にならなければ、緊張しない。
相手が、全く知らない人のほうが、緊張しないで、
中途半端に知っている人のほうが、かえって緊張する。
そんなことありませんか？
満員電車で、知らない人のことはぎゅうぎゅう押せるけれど、
知っている人は押しづらい、というのと一緒ですね。
で、私の舞台での緊張を見てみますと、
作品を演じる直前、舞台袖では緊張しているのですが、
演じている最中は、ただ、その内容に身体全体、呼吸丸ごと
入っていて、表現されるべきものを表現することに
全神経が集中しているので、緊張しない。
けれど、舞台上でのトークのときには、
自分の言葉が、どう思われるか？
つまりは、自分がどう評価されるか、
試されているという気持ちになっているので、
すごく緊張してしまう。
では、
「評価を気にしなければいい」
で済めばいいのですが、
「気にしない」というのは、非常に難しい。
「気にしない、気にしない」と思えば思うほど、
気になります（笑）
もちろん、私の演じているときのように、
「表現に全神経を集中」
させられれば、良さそうな感じですけれど、
そもそも、それが難しい。
どうやったらできるの？
だと思うんですね。
実は、
私はこの
「表現に全神経を集中させようとする」
ということは、おススメしません。
「表現に全神経を集中」できるのは結果であって、
それをしようとするものではないと考えるからなんです。
おススメしたいのは、
自分の身体の感覚を認識し続けること。
「演じている最中は、ただ、
その内容に身体全体、呼吸丸ごと入っていて」
とお話しましたように、
そのことが、結果として
「表現に全神経を集中」となっているんですね。
自分の身体あちこちの感覚や呼吸から、
目を離さない。
私の場合、作品を演じるというのは、
常日頃から、その意識と向き合って稽古しているので、
大丈夫。
けれど、トークとなりますと、
やはり慣れないことなので、
自分の身体の感覚や呼吸への意識が薄くなりがち。
それでも、少しでも目を向けようとすることで、
やはり変わります。
トークの最中でも、その意識の濃淡は変化しますから、
身体から離れそうなときは、あらためて身体に意識を戻すんです。
随分、違うものですよ。
緊張していても、やることをやれるようにする。
やれたなら、緊張していても構わない。でしょ？
「緊張しない」ことを目的としてしまわない。
身体の感覚への認識力を向上させていく。
そんな風に、思います。
どうでしょうか？
１月１５日
『重心移動と肩甲骨 ＜動作塾 特別講座＞』
１月１９日
『刀の扱いから、
身体の使い方とエネルギーの伝わりを学ぶ』
レッスン
Body,Mind&Spirit
本当の自分の身体は天才だ！
