自分の身体が気持ち良さを感じているかどうか?
とても重要な指針!
一般に流布しているトレーニング、エクササイズでは、
汗を流すことや、夢中になること、
やった後の爽快感や、達成感を気持ち良さとしてしまうと思います。
これは、違うんです。
意識の向こう側に生まれる悦びが、
ここでいう気持ち良さなんです。
なんだか、懐かしいような感覚の時もあります。
もしかしたら、怖さを感じるかもしれません。
(身体が大人の意識で固まっているために、そこに風穴が空くことへの不安ですね。)
一般的なトレーニングではなく、
ボディワーク系のことをやっていても、
やはり、ここから遠ざかってしまいがちなのが、怖いところ。。
知識に自分の身体を合わせようとしてしまうんですね。
トレーニング系は、身体を動かすのが好きな人が多く、
ボディワーク系は、そうでない人が多い。
ですから、トレーニング系の人は、動くこと自体が気持ちいいでしょうし、
ボディワーク系の人は、頭が働きやすい。
どちらも大切な要素ですけれど、
どちらかだけでは、困ります。
以前、ジャイロキネシスのインストラクターをされている方が、
私のレッスンを受けて下さいました。
立つということを、まず取り上げまして、
いくつかのパターンを味わっていただいたのですが、
気持ち良さを感じるものが、私の想定したものとは違っていたんですね。
そこで、
「ご自分が気持ちよく感じるもので、いいんですよ。」
とお伝えしました。
「え?!」
という感じでしたので、
「私が良いと思うものに合わせても、仕方ないんです。」
「ご自分の身体がいいと思うものが、現時点での正解です。」
そんないい加減な!と思われたかもしれませんね。
「他の動きをいろいろ体験していく中で、変わってきます。」
とも、お伝えしました。
あまりに酷い姿勢の人でしたら、強制的に身体を従わせることも必要かもしれませんけど、
インストラクターをされているくらいの人です。
感覚と合わないことをして、
知識に身体を合わせても、
結局、本当にここ!というところには、
はまりません。
真の答えは、頭ではなく、身体の中にあるのですから。
借り物の身体を作っても、意味はありません。
ところで、ジャイロキネシスには、
フィフスライン(5本の身体ライン)というのがあるようで、
椅子に座った姿勢での足の位置が、難しいらしいんです。
私にとっては全く初めての指導内容だったのですけど、
立つレッスンでの感覚を活かしていただいたところ、
いつもより、はるかに簡単に、望ましい感覚になれたようでした。
普段は引き上げを意識して、上半身と下半身の感覚をつなげているのが、
そんなことを全く意識せずに、もっと身体的負担も少なく、
ラインが通るとのことでした。
トレーニングにしましても、ボディワークにしましても、
あるいは、ダンス、踊りにしましても、
そこで取り上げられる形(身体ポジション)には、意味があって、
その形になる必要があるはずなんですね。
けれど、それは、あくまでもエネルギーがきちんと通った時の形なんです。
その形をすれば、エネルギーが通るわけでは ないんです。
通りやすくなる可能性は高まりますけど、
通るのとは、全く異なること。
通った時には、
気持ち良さを感じます。
辛い動きやポジションであっても、です。
この種の気持ち良さを経験していませんと、
どこか借り物の動きになっていることに、
気がつけないかもしれません。
知識に合わせるのではなく、自分らしい動き…
気持ち良く動けるようになってもらいたいなと思っています。