公演
8月3日(金) 21時〜22時
『マイミクロスコープ
〜夜のアートマイム劇場〜』
新作『崩滅』
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前回に引き続き、冒頭は宣伝でした。
ここから、今回のお話です。
コミュニケーションに言葉は欠かせませんね。
それは、
言葉を信用することで、成り立っていますよね。
けれど、
信用とはあくまで信用であって、
真実ではない。
私たちは
言葉というものを勘違いしている。
言葉は真実を伝えられない。
と、大袈裟かもしれませんけど、
そう思うんです。
言葉が何かを伝えられると思っているけれど、
それは、
お互いの幸せな勘違い
で成り立っているだけ。
先日の『シアターカイ国際舞台芸術祭』での
アートマイム塾公演アフタートークで、
こんなお話をしたんです。
ふたりで空を見上げて
「きれいな空ですね」
と言っても、
私のいう「きれいさ」と
相手の思う「きれいさ」と
同じであるとはいえませんよね。
確認のしようもない。
それでも、
同じ「きれいさ」を感じていると
信じている。
アートマイムは
「言葉にするとこぼれ落ちるものがある
言葉が生まれる前、全てがあった」
と謳った表現です。
言葉は何かを理解するために必要ですけど、
理解が全てではありません。
言葉にできない感覚に思いを馳せる…
アートマイム作品が
「原体験あるいは、人間の根源的な経験を
体感してしまうために、
言葉を失う。」
といわれることがあるように、
言葉を信用し過ぎているこの世界で、
言葉を疑うことは、
大切なことだと思うのです。