オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

アイデアが出てこない、そのワケは?

「アイデアが、出てこない。。。」

先日、クラス内発表会の後、
クラス生のひとりが、こんな発言を。


長年、真摯に取り組んでいる人ですが、
他のスタイルでのパフォーマンスでは、
ぽんぽんとアイデアが出てくるけれど、

アートマイム/オーガニックマイムの作品となると、
難しいとのこと。


同じようなことを、やはり
芝居のほうでは次から次へとアイデアが出てくる
前回の記事で紹介したクラス生も、
常々口にしています。


アートマイム/オーガニックマイムって、
どれだけ大変なんだ?!
と思われるかもしれませんね(笑)



なぜ、難しさを感じるのかといいますと、

ひとつには、定形がないからです。



アートマイム/オーガニックマイムには、

特徴的な動きも形もありませんし、

作品にいたっては、
私が発表しているもの以外、
ほぼ接する機会がありません。


私の師匠テリーさんや
その師匠ステファン氏の作品も、
ほぼ見ることが叶いません。



そんな状況にもかかわらず、

創作意欲が高ければ高いほど、

私とは違う作品にしたいと思うでしょう。


けれど、あまりに参考になるものがないのです。


他の芝居やダンス、映画なども、
それほど参考になりません。


なぜか?



その理由が、
今回のお話の重要なポイントです。


といいましても、
これは、本来
アートマイム/オーガニックマイムに
限ったことではないと思います。

表現技術とは、これからお話する
問題を常にはらんでいます。


以前にも少しお話しましたが、


表現技術には、

必ず思想が内在されています。



その思想につきましては、
いつもお話しているので、
今回は、置いておき、
話を進めますと、



アートマイム/オーガニックマイム
という表現技術を活かそうとしますと、


自分の本質…

世界に対する視点、

人に見せてくない心の闇、

そんなものを、
引き出さざるを得なくなるのです。


人を表面的に楽しませるための技術ではないのです。
(もちろん、楽しませる技術として、使うこともあります。)


いわゆるパントマイムの
「カベ」「ロープ」といった技法はあります。


けれど、それすら、
マジックのネタのような
トリッキーな動きといったものとしては、
扱っていないのです。

(ですから、本当に出来るようになるまでに
何年もかかります。)



しかも、即興的に、
あるいは、自己陶酔的に
観る人に自分の意図が伝わらなくてもいいという
スタイルを良しとはしていません。


逆にいえば、
伝わるようにとするがために、
自分の世界に対する視点、価値観が
丸裸になってしまうわけです。


それを覆い隠して、

いい人のふりで
作品を創っても、

面白いものにはなり得ないのですね。


「だから?」

となるのが、オチです。

底の浅い作品です。



では、
その人独自の視点を提示できれば
いいのか?


といいますと、
そうではありません。



本質的に、人は他の人に興味はありません。
自分と関わりのあることでなければ、
正に他人事です。


独自の視点を見せられても、
やはり
「だから?」
です。



「私は、こんなにオリジナルなんだ!」

と声高にいわれても、

だれも、聞く耳は持ちません。



みんな、それぞれ
「自分こそオリジナルだ」
と、(無意識であっても)思っているからです。



では、どうしたら、
そんな自慰行為のような表現ではなく、
作品として成り立つのか?



それは、

その自分独自の視点を、

観る人が

「私も持っている視点では?」

「今まで、気がつかなかったけれど。」

と思えるようにすることです。



それも、一見
そうとは感じさせずに
ただただ、面白いと観てもらいながら。



もちろん、簡単ではありません。



簡単ではないから、
それを観た人の心が
本当に動くのです。


消費財のような嗜好品・商品としてではなく、

“生きる” ことにかかわるものとして

心の深いところに、届くのです。



人は、みんなそれぞれオリジナルです。
必ず、その人独自の視点を持っています。


ただ、素直にその視点と向き合う。


そこから、
作品のイデアが生まれるのです。


あとは、それを
どう形にしていくか?
という、知的かつ感覚的な作業です。


中途でも言及しましたけれど、

観ている間は、
ただただ面白く、
後になって、視点がじわじわと効いてくるのが
理想です。

そんな形にする。
私はそう思っています。


最後に。

面白いもので、
どう形にしていくか?の作業を進める中で、

独自の視点が、
強く浮かび上がってきたりします。


大抵、そうなったときのほうが、
面白い作品になります。



次回公演

6月30日(日) @シアターX(カイ)















ワークショップ


2月3日 午前 

『本当に使える肩甲骨

https://www.facebook.com/events/322054955052216/



同日 午後

『眼球ワーク

https://www.facebook.com/events/270741063642822/



2月10日 

『美しい脚・自然な脚〜脚のエネルギーライン〜

https://www.facebook.com/events/2335481793338864/



2月16日 

『美しい背中は肩甲骨から』@hana

https://www.facebook.com/events/471882326670773/


2月17日 

『原始歩き&アーシング




2月17日 

体幹力と脚の螺旋運動

https://www.facebook.com/events/302131610304505/



2月17日 

『トーラス呼吸〜エネルギーワーク〜

https://www.facebook.com/events/543033932827608/



2月24日 

『声(音)を身体に響かせる 丹田(上中下)編




3月3日
 

『パンチ・突き・手刀 〜力まない腕・肩〜

https://www.facebook.com/events/239087940350448/



3月9日 

『バレエ(西洋)の身体

https://www.facebook.com/events/369515413859845/




3月17日
 

『膝の力みと恐れ 〜重力を推進力に変える〜

https://www.facebook.com/events/656153821466904/




レッスン


Body,Mind&Spirit 

本当の自分の身体は天才だ!







マイムから心と身体の平和を


ホームページ