オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

2006/02/16 Thu 宇宙の真理とマイム

サロンの書き込みで「真実の動き」って出てきましたけど、私が思うマイムは、まさにこの言葉に集約されています。

真実というのは「宇宙の真理」のことだと思うんですけど、宇宙というのは、2つの相反する力が、エネルギーとなって生きていますでしょ。
善と悪とかっていう、精神的なものもそうかもしれませんけど、単純に物理的な、例えば星と星が、お互いの引力で引っ張りあっていたり、遠心力と求心力が働いていたり。

全ては動いていて、止まっているものはなく、アンバランスの中にバランスがある。固定されたものはなく、常に変化している。
何かひとつ、たとえほんのわずかでも変化すれば、全てが影響を受けすこしずつ変化し、全体として大きな変化となる。
当たり前といってしまえば、当たり前なんですけどね。
でもさらに、宇宙が膨張と収縮を繰り返しているというのも、同じことですよね。私たちの肺と同じように、膨らみ、縮む。

これらを体現することが、私の考えるマイムの動き。
相反する力を、身体中あちこちに生み出し、その力のバランスを崩すことで、動きが生じる。拮抗した時、止まる。

水の入った風船を、振り回して床に置くと、勝手に動きますけど、これこそが生命を持つものの動き。風船を手でもって、外からの力で、あっちへこっちへ動かすのとは、全く別次元。それはただの移動。
中から動いているからこそ、生命であり、中が動かない石は、いくら振っても、床に置いたら置かれたままです。(動いたらすごいなぁ・・・見たい。。。)

マイムの感情表現も同じこと。身体の内側の変化が、外に現れる。「フリ」では脳の出来事に沿って、身体をそれっぽい体勢にするにすぎない。それはただの手足の移動。生命はありません。

実際、私たちの脳は、身体の変化を信号として受け取ってから、それに合った感情を、感じてるらしいですね。悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しくなるんだって。
感情も脳の出来事ではなく、身体の出来事なわけなんですよ。感じるという心の動きも、その源は、身体の動き。

生命というのは、身体の中から動くこと、変化すること。これが「宇宙の真理」。それを体現してこその、マイムだと思うわけなんすが、伝わったかしら・・・?