赤ちゃんの「首がすわる」
これが悪の元凶!
と言ったら、大袈裟でしょうか?
私たちはみんな、赤ん坊の頃、首がすわったので、
こうして生活できているのですけど、
首がすわるといいますのは、
極端な言い方をしますと、
「首の土台が固まった」
ということなんですよね。
頭がもげそうな、
あのグラングランな状態を
抑えるだけの筋力がついたわけですが、
それが、徐々に
必要以上に固めるようになってしまうんですね。
で、大人は首肩周りがガチガチになっていく。
赤ちゃんは、まず首が座り、
次に腰がしっかりすることで、
お座りなどが出来るようになっていくのですが、
大人になると腰にトラブルを抱えることが多くなるのは、
やはり、腰が固いからです。
腰を痛めている子供なんていませんでしょ?
(小学生では、結構いるでしょうけど・・・)
首の土台と腰は、2大固まりポイント
ということでして、
固まってくれることは、重要ではあるものの、
トラブルの原因になっているわけです。
で、この世に生まれ落ちて、2番目に固まる腰は、
多くの人がトラブルを自覚しやすいのですけど、
1番目に固まる首に関しましては、
首肩が凝るという形では自覚するものの、
真の意味での首の土台の固まり具合には、
ほぼ誰も気を向けることがないんですよね。
ところで、電車などで座った状態で眠りますと、
首が後ろにカクン!となることありますよね?
あれは、首回りの筋肉が緩むために起こるのですけど、
あのような形で、さらに土台の方から緩ませられますと、
身体全体がもの凄く楽に使えるようになるんです。
と言いますか、
私の考えでは、この首の土台のことを抜きにしては、
動きの改善はないだろう、なんです。
例えば、
アレクサンダー・テクニークが大事にしている
背骨と頭蓋の関係、AO関節の解放も
この土台が機能していれば、自然と成立するものです。
ただ、土台の指導に関しましては、
直接でありませんと難しいため、
文章では軽く触れる程度にしかしていないんです。
「首の長さが出るように」とか
https://jidai.hateblo.jp/entry/49452582
拙著『筋力を超えた張力で動く!』の中での
「磁石立ち」(P.31)の「胸椎4、5番の間を境に」
といった感じです。
これでピンと来る人は来ると思いますし、
来ない人は、やはり直接受けませんと、
使えるようになりません。
ちなみに、ワークショップ【本当に使える肩甲骨】では、
実は、この辺りのことを取り上げていたりするんです。
ですから、
十数年悩まされ続けた肩凝りが、
このワークショップ1回で、
それ以来、すっかり楽になったという人もいるんですよ。
(私も、それを1ヶ月か2ヶ月後に聞いてびっくりでしたけど 笑)
といったように、
「首がすわる」ことから始まった、
「凝り」の原因と、動きの悪さ。
今一度、首がすわらない状態に
近づける必要があると思っています。
「生きる」とは、命を長らえさせることではない。
けれど、命がなければ「生きる」は叶わない。
命には食べ物が必要なように、
「生きる」には芸術が必要。
アートマイムとは?