オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

表現って何?

以前、エンターテイメントと表現の違いについて

聞かれたことがあります。

 

 

作り手にとって、

作品をつくり、人に見せるとは、どういうことなのか?

 

 

逆に、

人は、作品に何を見ているのか?

 

 

 

私は

「視点」

がキーワードだと考えています。

 

 

「作り手の視点」です。

 

 

見る人は、誰でも敏感に、作り手の視点を感じています。

 

 

上手くいっているエンターテイメントは

作り手の視点が、楽しんでもらうという

見る人(の気持ち)を主人公

にしています。

 

エンターテイメントの元の意味は

「もてなす」ですから、当然ですよね。

 

 

 

一方、表現といわれるものは、

作り手のオリジナルな視点

言い換えますと

 

「世界の切り取り方」

 

が最も重要になります。

 

 

 

もちろん、

エンターテイメントであっても表現のようであったり、

その逆もあります。

 

 

見る側としましては、

どちらであっても、

ようは興味をどれだけ持てるか?

ですよね。

 

 

 

ですけれど、

作り手としては、

気をつけなければいけないことがあります。

 

 

 

表現として表に出すのであれば、

「世界の切り取り方」の強度

が、極めて重要になります。

 

 

 

「世界の切り取り方」が弱いままに

 

いくら、表現技巧や構成を素晴らしくしても、

 

どうにもなりません。

 

 

 

それは、

「表現」の名の下での

「発表会」です。

 

 

「世界の切り取り方」とは、その人の生き方の現れです。

 

ですから、一見優れた視点であっても、どこかからか拝借したのでは、

その軽さ・嘘がバレるんです。

 

見る人は、やはり敏感に感じ取っているものです。

 

 

 

 

またよく、

個性が大事として

表現技術に対する学びを軽視する傾向

がありますけれど、

個性は、「世界の切り取り方」に現れるものです。

 

その個性的な世界の切り取り方を、表に出そうとすれば、

自ずと表現技巧に個性味が帯びてくるだけです。

 

 

 

逆に言いますと、

「世界の切り取り方」に対しての意識が希薄なままで、

表現技術を学び過ぎますと、

俗にいう「型にはまった」つまらない表現しか

できなくなってしまうわけです。

 

これも、当たり前ですね。

そもそも、その表現技術が何を表現するためにあるのか?

が、その人の中に無いわけですから。

 

 

もちろん、視点が面白くても、

「世界の切り取り方」の強度が高くても、

表現形式や表現の構造がちぐはぐしていますと、

場合によっては、

独りよがりに見えてしまいます。

 

やはり、エンターテイメント性、

相手目線に立つということは大事です。

 

(相手を、どう想定するか?は、また別問題ですね。)

 

 

 

エンターテイメントと表現とで、

どちらの世界が優れているということはありません。

 

両者は交じり合いつつも、

大きな違いがある

ということです。

 

 

自分が何をしているのか?

 

分かっておいた方が、良い活動ができると思うのです。

 

自分では分からないという場合は、

別の人の判断を仰ぐのも手ですね。

 

 

より良い活動を。

 

 

 

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