セミナーやワークショップに参加し、何かを学ぶ際、
何が重要か?
こんな質問を受けたら、あなたなら何と答えますか?
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
先日、
【トレーナー&施術家 真剣!しゃべり場】
というイベントが、
「おくがわ整体院」の奥川院長が主催する「トータルコンディショニング研究会」
によって開催されまして、
そのゲストに招いていただき、お話してまいりました。
https://ameblo.jp/totalconditioning/entry-12715249441.html
そこで、冒頭のような質問があったんです。
私はこう答えたんですね。
「素人になる」
これ、「そうか!」
と思ってすぐに出来るのか?といえば、
難しいかもしれない?とは思うんですけど、
「それでいいんだ!」
という人なんかは、むしろ不可能なのではないか?
とも思ってしまうんですよね。
人の言葉を簡単に分かってしまうというのは、
本当にすでに実行・経験しているか?
自分勝手に解釈しているか?
だと思うんです。
つまり、この記事の一つの言葉に対してですら、
素人になれないのであれば、
セミナーやワークショップで、どうやって素人になるのか?
ということなんです。
私ごとになりますけれど、今のマイム、アートマイムを学び始めた当初、
「パントマイムをやってる人は癖が抜けなくて、苦労する」と言われたんですね。
私はその時点で、一般的なパントマイムを始めてから既に10年以上が経っていまして、
それも、ほぼ独学でしたので、普通でしたら癖ありまくりだと思うんですね。
けれど、実際にアートマイムを習得する過程で、癖に悩むことはほぼ無かったんです。
本人が気がついてなかっただけなんじゃない?
ではありませんよ(笑)
実は、私はそれまで独学パントマイムと並行して、
ブレイクダンスをやっていまして、
当時はポップロックとかエレクトリカル・ブガルーと言われていた
今で言うアニメーションダンスをいくらか、やっていたんです。
(クルクル回る方も、少しだけやっていましたけれど、
どちらも、言うのも恥ずかしいレベルですが・・・汗)
ですから、癖だらけでおかしくないはずなんです。
では、なぜ癖を抜くという苦労をせずに、スムーズに学べたのか?
それは、アートマイムがそれらのものとは、
似て非なるものだと深く認識していたからであり、
それを頭だけでなく、身体で理解していたからだと思うんです。
身体で理解するというのはどういうことかと言いますと、
マイムにかかわらず、
多くの人は、自分が出来ない状態、分からない状態に耐えられないんですね。
それで、つい自分の出来るやり方で、対応してしまうんです。
本当に学ぶべきものを、本来のやり方ではなく、
既存の自分のやり方でやってしまうわけです。
それは、似ているかもしれないけれど、全く別物なんです。
分からない状態に耐えられないというのも、同じですね。
先ほどの「素人になる」のように、
「もしかしたら自分の理解は違っているかもしれない」
とは微塵も思わずに、分かった気になってしまう。
以前、私のワークショップに参加された方で、
これの強烈なタイプの人がいました。
嬉しそうに、「これは〇〇ということですよね!」
と何度も発言して、一緒に参加した仲間と確認し合っていたんですね。
同じような?内容を指導をしている人でしたけれど、
可哀想な人です。
(悪い人ではなく、明るくて仲間は大勢いるだろうなという人でしたよ。)
とまぁ、ここまで極端でなくても、
「今、自分が学ぼうとしているものは未知のもの」
として向き合えるかどうか?
それは、目の前の結果にこだわらずに向き合えるかどうか?
かもしれません。
「素人になる」
頭の片隅に置いておいても、悪くないかと思います。
アートマイム公演 2月8日(火) 19:30~20:30