動きを改善する際、極めて重要であるにもかかわらず、意外に見落としがちなことがあるんです。
それは、自分の動きを確認しないこと。
分かりやすい例を挙げますね。
「踵から着地して歩いてみて下さい。」と言われて、どうするか?
(踵から歩くことの良し悪しは無関係。つま先から着地して、でも構いません。)
「踵を床から離さないように擦って歩いてみて下さい。」と言われて、どうするか?
(踵を床から離さないことの良し悪しは無関係。つま先を床から離さない、でも構いません。)
もちろん、踵から着地しよう、踵を床から離さないようにしようとしますよね。
けれど、そう意識した結果を確かめない人がいるんです。
あなたはどうですか?
「〇〇しよう」と意識したら、〇〇できると思いますか?
できるかもしれませんけれど、できないかもしれません。
これ、当たり前すぎて、何を言っているの??かもしれませんけれど、
だからこそ、意外に見落としがちなんです。
結構な人が、〇〇しようと意識するだけで、その結果、実際にどうなったかを確認しないんです。
では、先に挙げた具体的な例、「踵から着地して歩く」場合、どう確認したらいいのか?
簡単なのは、目で見ることですね。
自分が足を前に出した時、踵から着地しているかどうかを、見る!
見れば、分かります。分かるはず。
・・・分かるはずなんですけど、やはり分からない人もいるんです。
これ、この文章を読んでいるだけですと、そんなことある?と思われると思うんですけど、
実際に、見ていても気がつかない人というのはいるんです。
最初の2歩くらいは踵から着地できていても、3歩目でつま先着地になってしまう。
それで、4歩目で修正できれば問題ないのですけど、4歩目以降もそのまま、つま先着地になってしまう。
(さらに数歩目で踵着地することがあっても、やはりつま先着地に戻るなど)
そんなことがあるんです。
目で見ないで、足裏の感覚を頼りにするという手もありますね。
着地した瞬間、踵から着地していれば、当然踵が床に触れた感触があります。
目で見るより難しいですけれど、大事な感覚ですね。
あるいは、一歩ごと、完全に止まるという方法もありますね。
着地した瞬間、床に足が触れた瞬間に止まる。
止まった状態で足元を見て、踵だけ着いているかどうかを確かめる。
鏡があれば、鏡越しに一歩ごと目で見て確認することも可能ですね。
さて、なぜこういった確認作業をしないのか?
故意にということはありませんよね。
おそらく、何かに夢中になっているのでしょう。
けれど、今夢中になるべきは、今回の例で言えば、「踵から着地」のただひとつですね。
であれば、全く違うことに夢中になっているということ。
その時、何に注意を払うべきか?
このような確認作業をしないということは、改善の取り組みをしているとは言えません。
改善の気分だけですね。
もし、動きを改善しようとしていて、けれど、なかなか成果が出ないという場合、
このような気分だけでやっている可能性があります。
決して、身体能力の問題ではなく。
〇〇しようと意識するだけではなく、その結果、実際にどうなったかを確認しているかどうか?
どう取り組んでいますか?
次回公演は12月13日(金) 大型企画です!!