自分のエネルギーの通りを実感出来るようになると、
モノを見る目・感覚が変わります。
変えようと思うかどうかとは無関係に。
体の動きを良くしていくとき、エネルギーに目を向けるとは、
物理的な動き方だけではないからですね。
以前、〇〇のインストラクターの方が
「私は〇〇をすると気持ちよかったんです」
「それで、〇〇のインストラクターになったんです」
「以前、〇〇をされたことがあるということでしたけど、気持ちよくなかったですか？」
私はその〇〇を上手く出来なかったこともあるのですけど、気持ちよさは感じなかったんですね。
けれど、たとえかなり上手く出来るようになったとしても、気持ちよさはあまり感じないだろうと思っているんです。
と言いますのは、
そもそも想定している「気持ちよさ」が違うんです。
ここは非常に難しいところなんですよね。
私が度々言う、運動することでの気持ちよさと、
エネルギーが通ることでの気持ちよさは違うという、
その違いなんですけれど、
これは、体験しないことには、分かりようがないんです。
いえ、どこかしらで何かしら、味わってはいるはずなんですけど、
一般的には意識的に作り出すことは出来ませんから、
その気持ちよさと結びつけられないのだろうと思うんです。
ですから、私のいう気持ちよさを作り出せるような動きが出来ますと、
「子どもの頃、こんな感じだったかも」
「懐かしい感じ」
「怖くなる」
「宇宙とつながったような」
「自分が無くなったような」
「ブワーッ！！って広がる」
といった、人によって言い方はそれぞれではありますけど、
結局、同じ感覚になっているんですね。
で、これは、他人から与えてもらうことは不可能なんですよね。
もう少し、突っ込んで言いますと、
これこれの運動をしたらいい、というものではないんです。
つまり、先のインストラクターの方のような
〇〇をしたら気持ちいい、ということは、ありえないんです。
エネルギーを通せるかどうか？であって、
例えば、〇〇をエネルギーを通すように動けて、初めて気持ちよさが生まれるわけです。
ということなものですから、最初のほうの
「〇〇をたとえかなり上手く出来るようになったとしても、気持ちよさはあまり感じないだろう」
といいますのは、
その〇〇が、この気持ちよさとは違ったところでの動きになっているからなんです。
（見た目は同じような動きで、ここで言う気持ちよさで動くことは可能です。）
思想が違うということですね。
〇〇に限らず、どれだけ良いと言われるものでも、
物理的・解剖学的に正しいから気持ちいいわけではないんです。
「しっくりこない」と感じられるかどうか？
これが難しいのかもしれません。
なにしろ、ここで言う気持ちよさを想定していないわけですから、
これが気持ちいいんだと思ってしまいがちです。
昔の私も、そんな感じだったと思います。
昔の私の感覚で、今の私の感覚を味わって動くなんて、
おそらく「やばい！」という感じで、
自分がやっていることとは、全くの別物として、
受け入れなかった、拒絶したと思うんですよね。
それくらい、違うということで、
ですから、著書の中でも「別次元の上達」という言い方をしたんです。
最後に、先日、SNSでお話をした言葉を。
私のこれまで出してきた著書は、いずれもいわゆる身体の使い方だけでなく、
「空間」や「感情」に関するお話をしています。
なぜなら、それらがエネルギーにとって重要だからです。
私たちは物理的・解剖学的な身体で生きているわけではないんです。
といって、その身体から切り離されたエネルギーもありません。
物理的・解剖学的に身体の使い方を学んでもしっくりいかない人は、
おそらく「空間」や「感情」を置き去りにしているのではないかと思います。
学びを、「空間」や「感情」とも関連づけられると、大きな変化が現れると思っています。
新著 9/30発売！
●第１章 バネを利かせる！ 地面反力
●第２章 敏捷になる！ 股関節の抜き
●第３章 腕に螺旋エネルギーを通す！
●第４章 脚に螺旋エネルギーを通す！
●第５章 触れ方の質を上げる！
●第６章 想いを伝える、届ける！
●第７章 日常生活で動きの質を上げる！
次回アートマイム公演 3月27日
