オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

潜在的な力を引き出す

スタッカートにつながり感を出したい

 

ここのフレーズに、疾走感を出したい

 

本番の演奏で使うピアノは鍵盤が軽いので、それに合ったタッチにしていきたい

 

 

ある方のピアノの個人レッスンで、こんな感じのリクエストがあるんですね。

 

何度も言いますけれど、私はピアノはおろか、音楽そのものが苦手です。

ですから、こういったリクエストを聞いた時は、

「ん?? どういうこと?」

なんです。

 

で、例えば、その部分を演奏してもらうんですけど、

その演奏は、当然ですけど、ご本人が目指しているものではないわけです。

出来ないから、リクエストしているんですから。

 

つまり、目指しているものは、私にはやっぱり分からないままなんです。

 

ところで、

これを読んでくださっている方は、

その人は表現したい音、演奏のイメージが弱いから、

出来ないんじゃないの?

と思われるかもしれませんね。

 

確かに、しっかりとしたイメージがあれば、

出来そうな気がするかもしれませんよね。

 

演奏ではなく、演技でもそう言われたりします。

 

けれど、本当にそうでしょうか?

 

もしイメージ通りのことが出来るようであれば、

みんな、ひたすらイメージトレーニングをすればいいことになってしまいます。

 

けれど、例えば、利き手ではいない手を、

利き手であるようにイメージしても、

全く上手く動かせません。

 

美しい映像をどれだけイメージしても、

その絵を描くことは叶いません。

 

イメージのお話、興味のある方は、

再創造する天性の動き

読んで下さいね。

 

 

さてさて、ピアノのレッスンのお話です。

そこで、どうするか?と言いますと、

自分の演奏の、どこに不満を感じているのか?

を、たずねるんです。

 

そうしますと、朧げながら目指しているものが見えてきます。

 

とはいえ、疾走感などは、細かな身体の使い方でどうにかなるものではないと

思ったりするんですね。

 

そんな個々の動作の質ではないはずですし、

そもそも、そんなことに意識がいったのでは、

鈍重感になりかねません(笑)

 

 

目指しているものが見えてきたところで、

今度は、今はどんな意識で弾いているのか?をたずねます。

 

そしてもう一度、その部分を演奏してもらったりしますと、

必要そうなことが見えてくるんですね。

 

なぜ必要そうなことが分かってくるのか?

それはちょっと後回しにしまして、

 

疾走感に関しましては、

手よりも体を少し先行させてみて下さいと、提案してみたんですね。

 

スタッカートの場合も、似たようなプロセスを踏んで、

指から指への重さの受け渡しに関するアドバイスを。

 

軽い鍵盤にも対応できるためのタッチは、

鍵盤が軽いことで起きる不都合なことを確認した上で、

普段練習で使っている重めの鍵盤でも通用するといいますか、

どんな鍵盤にでも対応出来るようになる(と私なりに考えた)

(指全体ではなく)指先の解剖学的構造を利用した方法を提案してみました。

 

そういった提案を実践してもらいますと、

お!これは!!

となってもらえます。

 

そこからさらに、その「お!これは!!」の感覚をベースに先に進んでいく。

 

そんな感じなんですね。

 

ご本人は、どうしてこれで上手くいくの??と、

いつも不思議がられていますけれど、

まぁ、身体ってそんなものです。

 

そういうことのために、私のような人間がいるわけですし。

 

で、なぜピアノも音楽も全くの門外漢に、必要そうなことが分かるのか?です。

 

それは、私が身体の使い方を研究しているだけでなく、

アートマイムという身体表現者であることが大きいと思われます。

 

身体表現といいましても、踊りではなく演技であり、

それも日常では無意識で自然と生じていたり、感じ取っている動作を、

意識的に自由に再現するすべを知っている、指導しているからだと思うんです。

 

「内面の身体化」として指導しているわけです。

 

先ほどのイメージのお話に通じるところもありますけれど、

私たちは、それほど上手く内側で思っていることを、外側には出せていないんです。

 

仮に本人は出せていると思っていたとしましても、伝わっていないことがあるように、

ただ出そうとすればいいというわけではないんです。

 

つまり、

 

伝わるってどういうこと?

 

ここを、アートマイムの日々のレッスンで指導している。

 

それも、単にイメージを強化するといった曖昧なものではなく、

具体的な身体の使い方に落とし込んで。です。

 

それが、例えば、このようなピアノのレッスンで活かされているのだと思います。

 

ただ、いずれにしましても、

レッスンの場での会話、ご本人のやりたい事の意思表示、

こちらからの質問とその返答といったやり取りが重要です。

 

人が違えば(感性、スキルが違えば)、

同じような内容であっても、提案するものは変わってくるでしょう。

 

お話長くなりましたが、

このピアノの方が先日くださった言葉です。

 

自分の体の状態が音に反映されるのが如実に感じられるようになってきて、楽しいです!

楽器が鏡みたいで、今までは自分の指の動きしか音に反映されてなかったのですね…。

(たまにうまくいくと)音を操れるのが新感覚

楽器との一体感も頑張れば維持できるようになってきました。

 

嬉しいですね。

 

最後に。

 

潜在的な力を引き出せないでいる方は多いと思います。

分野に関わらず、自分への期待を諦める前に、ご連絡いただければと思います。

 

 

 

こちらで、
 小さなアートマイム新作
と、
くるみ割り人形で、ドロッセルマイヤーを演じます。
ものすごく年末ですが、ぜひ!
私JIDAIまでご連絡下さい。

 

新著 9/30発売!

運動センスを一瞬で上げる! (amazon)

●第1章 バネを利かせる! 地面反力

●第2章 敏捷になる! 股関節の抜き

●第3章 腕に螺旋エネルギーを通す!

●第4章 脚に螺旋エネルギーを通す!

●第5章 触れ方の質を上げる!

●第6章 想いを伝える、届ける!

●第7章 日常生活で動きの質を上げる!

 

 

次回アートマイム公演 3月27日    

 マイミクロスコープ 〜夜のアートマイム劇場〜

 

 

【ワークショップ情報】
       
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
!!お知らせ!!
 
 
1月より 月1回の『日曜夜特別クラス』がスタート
 
します
 
詳しくは下記レッスンページを!!
 
 
 
 
 
これ以降のワークショップ/定期レッスン情報は
こちらから
 
↓     ↓
 
 
【レッスン情報】
 
 
Body,Mind&Spirit 
 
本当の自分の身体は天才だ!
 
 
 
 

定期個人レッスン制度 始めました

スケジュールは変則的でも大丈夫です。内容も含め、お気軽にご相談を。

jidai9.wixsite.com

 


  

 『「動き」の天才になる!』 amazon 

『筋力を超えた「張力」で動く!』 amazon 

『再創造する天性の「動き」!』 amazon 

 

DVD『「動き」の天才になる』 amazon 
 
DVD『張力の作り方 身体エネルギーの再発見』 amazon 
 

DVD『脳の書き換え体操』 amazon

 

 

 オリジナルTシャツ発売中!

 著書の中のイラストを、さりげなくプリント

どんな意味が?→『知らず知らずのうちに、他人の緊張を解くお手伝い?

clubt.jp

 

 
 
マイムから心と身体の平和を
 
 
ホームページ 
 
 
Twitter  
ORGANIC_JIDAI
 
Jidai Mime