オーガニックマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

お薦め~ぇ!「二軸動作」

「二軸動作」っていう言葉、お聞きになったことあります?

このコラムを始めましたた、第一回目の時(もう随分と前ですねぇ)、何を書いてよいか分からず、お薦めの本ということで紹介させていただいた本に、この二軸動作ということが載っていまして、

あぁ~、なるほどなぁぁ。と。

私は二軸動作ということを意識していたわけではないのですが、結果として同じ状態になっていましたもので、その本は

良い本だ!

と思ったんですね。

二軸動作といいますのは、いっとき世間を騒がせました「ナンバ走り」と通ずる動きでありまして、一見、変な感じがするかもしれませんし、実践となりますと、簡単にはできませんから、その有効性を感じられないかもしれない、動き方ではあります。

ところが、実に理に適った動き方でありまして、体への負担の少なさ、発揮する力の強さ、という相反するようなものが、同時に成り立つんですね。

ですから、というのも変なのですけど、JIDAIマイムでは、二軸動作はなくてはならない、非常に重要なものなんです。

で、実践が簡単ではないと言いましたけれど、実はある意味では、非常に簡単なんです。

と、言いますのは、小さな子供はみ~んな二軸動作ですし、大人になりましても、とことん疲れて体が動かなくなった後の動きは、自然に二軸動作になるはず。
長~い階段を上ると体感出来ると思います。

疲れた体をなんとか動かそうとする時って、なんだか体がバラバラになったような感じがしますでしょ?

・・・そう、それがいいんですよ!

二軸動作の始まり、始まり~ぃっ!ってとこですね。

最も筋力を使わないで、できるだけの力を出そうとする動きですから、ねっ?実に理に適った動きですよね。

で、また、なぜこの二軸動作をJIDAIマイムが重要視しているかと言いますと、単に合理的で、体に負担が少ないからというわけではありませんで、この二軸動作という動きでありませんと、動いているように見えなくなるからなんです。

一般的な私たちの動き方、中心軸動作ですと、機械のような動きになってしまい、生き物が動いているようなものではなくなってしまうんです。
人形的なマイムになってしまうんですよね。

この当たりのことは、また別の機会に取り上げようとは思いますけれど、本当は簡単な二軸動作を、意識的に実践するのは、やはり非常に困難でありまして・・・それでもやはり習得し、実践し続けた方が、身体表現も、日常生活も、その質はアップすると思うんです。

ですから、決して運動神経の良くない私が、年を経るにつれて、どんどん身体能力は上がってきてしまうんです。
(まぁ、どんどんというのは、かなり大袈裟ですけどね・・・一応、そういうことにしておいて下さいませ。)

動きの質を向上させたい方や、衰える筋力には逆らえないわ、という方には、ほんとうにお薦めですよ。二軸動作。