日本でのコンテンポラリーダンスって、そのグループにもよりますけど、
下手うま系のものが多いような感じがしません?
で、この間、テレビでですけど、コンテンポラリーダンスの公演を見ていましたら、
そういったグループの中にひとり、ほんとに踊れる人が客演のような感じで入っていたんですね。
客演といいましても、ほぼ周りのメンバーと同じ格好で、同じ振りです。
そうしますと、当然違和感を覚えるんですけど、その違和感といいますのは、
その踊れる人だけが良く見えて、あとの下手うま系の人たちが悪く見える・・・ではないんです。
全くの逆でして、その踊れる人が変なんです。不自然なんですね。
その人の動きは全て、踊りなんです。
周りの人たちは踊ってはいるんですけど、踊っていない。
演じてるといえばいいでしょうか。
もちろんその踊れる人も演じてはいるんでしょうけど、
身体が使える分、どうしても動きが綺麗になってしまうんですね。
周りの人たちは、良くも悪くも身体がそこまで使えないので、綺麗な動きにはならない。
で、そこが下手うまの真骨頂なのでしょうけど、いい味になっているわけです。
その踊れる人は、世界的に有名なダンスカンパニーで、かなり踊っていた人だと思いますので、
何か新しいものを自分の中に見つけようとされたのでしょうけど・・・
新しいものへのトライはトライとして、
けれどやはり、人それぞれいるべき場所があるんだなぁ、、と思ってしまいました。