オーガニック・アートマイムJIDAI の「身体」「表現」考

オーガニックな身体の使い方、表現についてのいろいろ。時々、甘いもの。

楽しみ方が違うんです。

シアターマイムって何?

ということを考えていましたら、ジャンル分けがあるといいのでは?と思ったんです。

ひとことでパントマイムといいましても、その中味は、まぁ、いろいろでして・・・

この間の『さくっとパントマイム・フェスティバル』では、総勢45名の出演者がいたんですけど、

「これって、パントマイムなの?」

というものも、結構あったようなんですね。

これは、決して良い悪いということではなく、パントマイムの名の下に、それだけ違ったタイプのものが演じられているという事実を、受け止めることで、先に進んだ方がいいと思うんです。

「あれは、パントマイムではなぁ~~~いっ!」

って、切り捨てても始まりませんものね。

で、ジャンル分けですけど、
コメディマイム、クラウンマイム、パフォーマンス系マイム、1人芝居系マイム、踊り系マイム、おしゃべりマイム、コンテンポラリーマイム、バラエティマイムに抽象マイム・・・などなど

こんな風に分けられていますと、見る側は見やすいと思うんです。

(やる側は、何だっていいっ!って、思うかもしれませんけど。)

例えば、歌を見てみますと、オペラ、ポップス、民謡、ラップ、演歌などなど、いろいろありますでしょ?

これらは全て、歌ではありますけど、オペラこそ歌だと思っている人が、
「一緒に歌を聴きに行こう」と誘われた先で、ラップばかり聴かされたらどうでしょう?

・・・悲劇じゃありません?

しかも、その悲劇は聴く方だけでなく、歌い手にとっても悲劇だと思うんです。

ダンスにしましても、バレエ、ジャズ、モダン・・・で、コンテンポラリーなんて、今わけが分からない状態ですね。

同じ歌といいましても、同じダンスといいましても、そのジャンルによって、それぞれの楽しみ方があるわけで、
ポップスの感覚で長唄を聴いて、長唄はつまらないとか、あれは歌って言えないよね、
と言ったところで、どうしようもないわけで・・・

パントマイムを広く楽しんでもらうためには、
ジャンル分けをすることで、楽しみ方が違うんだということを、提示できたらいいのでは?と思ったんです。

パントマイムの世界はまさに、玉石混交。

パントマイムという分野が認められているわけではなく、演者個人の魅力の方が大きなウェイトを占めている状態。

それは、歌手を通して歌を聴いているのではなく、歌を通して歌手を見ているのと同じだと思うんです。

アイドルが好きなのであって、歌が好きというのとは、ちょっと違うかな?と。

パントマイムはもっとパントマイムそのものの魅力を伝えていくことが、重要な気がします。